「ドラム式洗濯機が臭い…」とお困りではありませんか?その不快な臭い、実は洗濯槽の見えないカビや排水口の汚れ、さらには洗剤の残りカスが原因かもしれません。
この記事では、ドラム式洗濯機の臭いの根本原因を徹底解説し、ご家庭でできる効果的な掃除方法や、臭いを再発させないための予防策まで詳しくご紹介します。
もう臭いで悩むのは終わりにしましょう。
- ドラム式洗濯機の臭いの多様な原因を特定
- 場所別の具体的な掃除方法を徹底ガイド
- 効果的な洗濯槽クリーナーの選び方と使い方
- 臭いを未然に防ぐための日々の簡単習慣
ドラム式洗濯機の臭い、もう悩まない!原因と完全対策ガイド
- 洗濯槽の見えないカビが臭いの元?
- 排水口からの嫌な臭い、原因は?
- 生乾き臭・雑巾臭を断ち切るには
- 洗剤や柔軟剤の残りが臭いを招く?
- 新品なのに臭い?ゴムや機械油の臭い対策
洗濯槽の見えないカビが臭いの元?

ドラム式洗濯機で最も一般的な臭いの原因として挙げられるのが、洗濯槽の裏側や普段目に見えない部分にひっそりと発生するカビです。洗濯槽の内部は、洗濯による水分で湿度が高く保たれがちです。そこへ、衣類から出る皮脂汚れや洗剤の溶け残り、ホコリなどが栄養源として供給されると、カビにとってはまさに楽園のような繁殖環境となってしまいます。
特にドラム式洗濯機は、縦型洗濯機と比較して使用する水の量が少ないという特徴があります。これは節水という観点ではメリットですが、一方で汚れが洗濯槽内に残りやすいという側面も持っています。少ない水で洗浄するため、汚れの濃度が相対的に高くなり、すすぎきれなかった成分が蓄積しやすいのです。
こうして繁殖したカビが、あの独特の嫌なカビ臭や、洗濯物に付着する黒いワカメのようなカス(通称ピロピロわかめ)の直接的な原因となります。このカビは、見た目の不快さだけでなく、空気中に胞子をまき散らし、アレルギー反応を引き起こす可能性も指摘されています。
そのため、臭いや汚れに気づいたら、あるいは気づく前から、定期的な洗濯槽の洗浄が非常に重要になります。しかし、ただ掃除をするだけでなく、なぜカビが発生しやすいのか、そのメカニズムを理解することが、効果的な対策を講じる上での第一歩と言えるでしょう。
排水口からの嫌な臭い、原因は?
洗濯機から、まるで下水のようなドブ臭い、鼻につく臭いが漂ってくる場合、その原因は洗濯機の排水口や、そこに繋がる排水トラップという部分に潜んでいる可能性が高いです。
排水トラップは、排水管の途中に設けられたS字やP字、ワ椀型などの形状をした部品で、内部に一定量の水を溜めておく「封水(ふうすい)」と呼ばれる仕組みがあります。この封水が、下水管からの臭いや害虫が室内に侵入してくるのを防ぐ蓋の役割を果たしています。
しかし、ドラム式洗濯機の乾燥機能を使用すると、その熱によって排水トラップ内の封水が蒸発してしまうことがあります。また、旅行などで長期間洗濯機を使用しなかった場合も、自然蒸発によって封水が減少、あるいは完全になくなってしまうことがあります。封水が失われると、下水管と室内が直接つながった状態になり、下水の臭いが逆流してきてしまうのです。
さらに、排水口自体や、洗濯機本体から排水口へ繋がる排水ホースの内部に、洗濯で出た糸くず、髪の毛、洗剤カスなどが長年蓄積し、ヘドロ状の汚れとなっている場合も、それが直接的な臭いの発生源となります。稀なケースではありますが、排水トラップがそもそも正しく設置されていなかったり、部品が劣化・破損して適切に機能していないということも考えられます。これらの要因が複合的に絡み合って、不快な臭いを引き起こしていることも少なくありません。
生乾き臭・雑巾臭を断ち切るには

洗濯物がしっかりと乾いたはずなのに、なぜか生乾きのような嫌な臭いや、使い古した雑巾を思わせるようなムッとした臭いが残っている…。この不快な臭いの主な原因は、衣類に付着したまま残ってしまった雑菌、特に「モラクセラ菌」と呼ばれる種類の細菌の活動によるものです。
これらの菌は、人間の皮脂や汗、食べこぼしなど、洗濯で完全に落としきれなかった微細な汚れを栄養源として増殖します。そして、その増殖の過程で「4-メチル-3-ヘキセン酸」といった揮発性の代謝物を排出し、これが独特の生乾き臭の原因物質となります。
洗濯物を洗い終わった後、すぐに干さずに洗濯槽の中に長時間放置してしまったり、部屋干しなどで湿った状態が長く続いたりすると、菌にとっては格好の増殖タイムとなります。また、ドラム式洗濯機の乾燥機能を使ったとしても、洗濯機内部の湿度が高い状態のままだと、一度乾燥させた衣類に再び湿気が戻り、それに伴って臭いも戻ってきてしまうことがあります。
この生乾き臭や雑巾臭を根本から断ち切るためには、まず洗濯が終わったらできるだけ速やかに衣類を取り出し、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させることが基本です。加えて、菌の増殖を抑える洗い方を意識することも重要です。例えば、洗剤の量を適切に守る、汚れがひどい場合はお湯洗い(衣類の表示を確認の上)や酸素系漂白剤を併用する、といった工夫が効果的です。そしてもちろん、菌の温床となり得る洗濯槽自体を常に清潔に保つことも、臭い対策の重要なポイントとなります。
洗剤や柔軟剤の残りが臭いを招く?

「汚れをしっかり落としたい」「良い香りを長持ちさせたい」そんな思いから、ついつい洗剤や柔軟剤を規定量よりも多めに入れてしまうことはありませんか?実は、その良かれと思っての行動が、かえってドラム式洗濯機の嫌な臭いを引き起こす原因になっている可能性があるのです。
ドラム式洗濯機は、少ない水量で効率よく洗濯を行う設計になっています。そのため、投入された洗剤や柔軟剤が完全に溶けきらず、またすすぎきれずに洗濯槽の内部や衣類に微量に残ってしまうことがあります。
この溶け残った洗剤成分や柔軟剤成分が、洗濯物から出た皮脂汚れやホコリなどと混ざり合い、時間とともに蓄積していきます。そして、この蓄積物がカビや雑菌にとって格好の栄養源となり、それらが繁殖することで不快な臭いが発生してしまうのです。
特に、近年人気のオーガニック系洗剤や、香りを重視した柔軟剤の中には、成分的に溶け残りが洗濯槽に付着しやすい傾向があるものも見受けられます。洗剤や柔軟剤を使用する際は、製品に記載されている規定量を必ず守ることが大切です。汚れがひどい場合でも、量を増やすのではなく、つけ置き洗いをしたり、汚れに適した洗剤を選んだりする方が効果的です。また、すすぎの回数を1回増やすといった工夫も、洗剤残りを減らし、結果として臭いの予防に繋がる有効な手段と言えるでしょう。
新品なのに臭い?ゴムや機械油の臭い対策

購入したばかりの、まだ真新しいはずのドラム式洗濯機から、ツンとしたゴムのような臭いや、プラスチックが熱されたような臭い、あるいは機械油を思わせるような独特の臭いがすることがあります。これは、多くの場合、洗濯機本体の故障や異常ではありません。
主な原因としては、洗濯槽のドア周りに使用されているゴム製のパッキンや、内部の部品に使われている潤滑油、あるいはプラスチック部品そのものから発せられる臭いです。
これらの部品は製造過程や梱包時に特有の臭いを持っていることがあり、新品のうちはそれが感じられやすいのです。特に、ドラム式洗濯機の乾燥運転を行うと、庫内が高温になるため、これらの臭いが揮発しやすくなり、より強く感じられることがあります。
通常、このような新品特有の臭いは、洗濯機を2~3週間ほど日常的に使用し続けるうちに、徐々に薄れていき、自然と気にならなくなるケースがほとんどです。もし、使い始めの臭いが特に気になる場合は、衣類を入れずに「洗い」コースや「槽洗浄コース」を数回運転してみたり、洗濯機の設置場所の換気を十分に行ったりすることで、臭いの軽減が期待できます。
それでも、長期間にわたって臭いが取れない、あるいは異常に強い臭いが続くような場合は、念のため購入した販売店やメーカーの相談窓口に問い合わせてみるのが良いでしょう。
ドラム式洗濯機の臭いを消す!場所別徹底掃除マニュアル
- 月1回の洗濯槽クリーナー、効果的な選び方と使い方
- 意外と汚れてる!ゴムパッキンの正しい掃除法
- 乾燥フィルターと排水フィルター、掃除頻度とコツ
- 見落としがちな洗剤投入ケースとドラムの隙間掃除
- 排水口・排水ホースの臭いと詰まり解消法
月1回の洗濯槽クリーナー、効果的な選び方と使い方

ドラム式洗濯機の嫌な臭いを根本から対策するための基本中の基本は、月に1回を目安とした洗濯槽クリーナーによる定期的な洗浄です。この一手間が、目に見えないカビや雑菌の繁殖を抑え、清潔な洗濯環境を維持する鍵となります。
市販されている洗濯槽クリーナーには、主に「塩素系」と「酸素系」の2種類があります。ドラム式洗濯機の場合、少ない水量でも効果を発揮しやすく、短時間で強力な殺菌・漂白効果が期待できる塩素系クリーナーが推奨されることが多いです。塩素系はカビを根本から分解し、臭いの原因菌をしっかりと除去します。
一方、酸素系クリーナーは、発泡する力で洗濯槽に付着した汚れを剥がし取るタイプです。比較的穏やかな作用で、環境への負荷も少ないとされていますが、ドラム式洗濯機で使用する際には注意が必要です。酸素系は泡立ちが良いため、機種によっては泡が大量に発生しすぎてセンサーが誤作動を起こしたり、最悪の場合、故障の原因になったりすることがあります。また、ドラム式洗濯機には非対応と明記されている製品もあるため、購入前に必ずパッケージの表示を確認しましょう。
メーカーが自社製品専用に販売している純正の洗濯槽クリーナーは、その洗濯機に合わせて最適化されているため、高い洗浄効果が期待できます。価格は市販品に比べてやや高めですが、確実な効果を求める場合には良い選択肢です。もちろん、市販のクリーナーでも、ドラム式洗濯機対応と記載されている製品を選べば、十分に効果を発揮します。
実際に洗濯槽クリーナーを使用する際は、まずクリーナー本体に記載されている使用方法や注意事項をよく読むことが大切です。多くのドラム式洗濯機には「槽洗浄コース」が搭載されているので、そのコースを選択して運転しましょう。もし槽洗浄コースがない場合は、標準コースで代用できることもありますが、クリーナーの説明書に従ってください。
なお、ナチュラルクリーニングとして人気の重曹やクエン酸は、ドラム式洗濯機の洗濯槽洗浄には避けるのが賢明です。重曹は水に溶けにくく、溶け残りが配管やフィルターに詰まる原因になることがあります。また、クエン酸は酸性度が高いため、洗濯槽の金属部品を錆びさせてしまう可能性があります。これらのリスクを考慮すると、専用の洗濯槽クリーナーを使用するのが最も安全で効果的と言えるでしょう。
クリーナー種類 | 主な効果・メリット | 注意点・デメリット | ドラム式での適性 |
塩素系 | 強力な殺菌・漂白力、短時間で効果、カビを根本から分解 | 刺激臭、取り扱い注意(換気必須)、酸性タイプと混合厳禁、衣類への影響(色落ちなど)に注意 | 推奨されることが多い |
酸素系 | 発泡力で汚れを剥がす、比較的穏やか、環境負荷が少ない傾向 | つけ置き時間が長めの場合あり、泡立ちすぎるとドラム式では故障リスク、溶け残りや対応機種に注意 | 対応製品を選び、使用法を守れば可 |
意外と汚れてる!ゴムパッキンの正しい掃除法

ドラム式洗濯機のドアの内側、洗濯槽の入り口部分に取り付けられているゴム製のパッキン。この部分は、洗濯のたびに水や洗剤、そして衣類から出るホコリや髪の毛、糸くずなどが接触する場所です。そのため、気づかないうちに汚れが溜まりやすく、湿度も高いためカビの温床になりがちなのです。特に、パッキンの複雑な溝や、めくらないと見えない裏側は、汚れやカビが見落とされやすい要注意ポイントです。
ゴムパッキンの清潔を保つ理想的なお手入れ頻度は、「洗濯後毎回」です。洗濯が終わったら、濡らして固く絞った清潔な雑巾や、除菌効果のあるウェットティッシュなどを使って、パッキンの表面全体と、特に溝の部分を優しく拭き取りましょう。この一手間を習慣にすることで、汚れの蓄積やカビの発生を大幅に抑えることができます。
もし、すでに黒い点々としたカビが発生してしまっている場合は、市販のカビ取り剤(浴室用など、ゴム製品に使用可能なもの)を塗布し、しばらく時間を置いた後、古い歯ブラシなどを使って優しくこすり落とします。この際、あまり強くゴシゴシこすりすぎると、ゴムパッキンを傷つけたり、劣化を早めたりする可能性があるので注意が必要です。力を入れすぎず、丁寧に汚れを浮かすように作業しましょう。カビ取り剤を使用した後は、洗剤成分が残らないように、水で濡らした雑巾でしっかりと拭き取ることが大切です。
そして、拭き掃除が終わった後は、すぐに洗濯機のドアを閉めずに、しばらく開けたままにして内部を乾燥させることを心がけましょう。これにより、ゴムパッキン周りの湿気が取り除かれ、新たなカビの発生を効果的に予防することができます。
乾燥フィルターと排水フィルター、掃除頻度とコツ

ドラム式洗濯機には、その性能を維持し、快適な洗濯を続けるために非常に重要な役割を担うフィルターが主に2種類あります。それが「乾燥フィルター」と「排水フィルター(糸くずフィルターとも呼ばれます)」です。これらのフィルターが汚れていると、洗濯機の機能低下や不快な臭いの原因に直結するため、定期的なお手入れが欠かせません。
まず「乾燥フィルター」ですが、これは洗濯物を乾燥させる際に発生する糸くずやホコリをキャッチする役割があります。このフィルターのお手入れの基本は、「洗濯乾燥機能を使用した後は毎回」ホコリを取り除くことです。フィルターを取り出し、表面に付着したホコリをティッシュや手で優しく取り除きましょう。機種によっては、フィルターのさらに奥、乾燥経路の入り口部分にもホコリが溜まっていることがあります。
その場合は、メーカー推奨の専用ブラシや、細長い掃除用ブラシなどを使って、掻き出すように清掃します。乾燥フィルターが目詰まりすると、温風の通りが悪くなり、乾燥時間が通常よりも長くなったり、洗濯物が十分に乾かなかったりするだけでなく、湿ったホコリが原因でカビ臭や生乾き臭のような臭いが発生することもあります。
次に「排水フィルター(糸くずフィルター)」です。これは、洗濯やすすぎの際に出る糸くずや髪の毛、洗濯物に入っていた小さなゴミなどをキャッチし、排水管の詰まりを防ぐ役割があります。このフィルターのお手入れ頻度の目安は、「2週間に1回程度」です。フィルターの場所は機種によって異なりますが、多くは洗濯機本体の前面下部にあります。フィルターを取り出すと、溜まった糸くずやゴミがごっそりと取れるはずです。この部分も湿気が多く、汚れが栄養源となるためカビが生えやすい場所です。
放置すると、排水がスムーズに行われなくなりエラー表示が出たり、フィルター自体やその周辺から不快な臭いが発生したりする原因となります。取り出したフィルターは、大きなゴミを手で取り除いた後、古い歯ブラシなどを使って網目に詰まった細かい汚れやヌメリを丁寧にこすり落としましょう。汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤や浴室用洗剤で洗うのも効果的です。洗浄後は、水でよくすすぎ、しっかりと乾燥させてから元の場所に戻すことが大切です。
見落としがちな洗剤投入ケースとドラムの隙間掃除

日々の洗濯に欠かせない洗剤や柔軟剤を入れる「洗剤投入ケース」。実はこの場所も、意外と汚れが溜まりやすく、臭いの原因になることがある見落としがちなポイントです。ケース内には、洗剤や柔軟剤の溶け残りが固まって付着したり、湿気によってカビが発生したりすることがあります。特に、液体洗剤や柔軟剤の注ぎ口周辺、粉末洗剤の受け皿の隅などは汚れが残りやすい部分です。
洗剤投入ケースのお手入れは、月に1回程度を目安に行いましょう。多くのドラム式洗濯機では、このケースは簡単に取り外せるようになっています。取り外したケースは、ぬるま湯にしばらく浸けておくと、固まった洗剤カスがふやけて落としやすくなります。その後、スポンジや使い古しの歯ブラシなどを使って、隅々まで丁寧にこすり洗いしましょう。細かい部分や複雑な形状の部分は、綿棒なども活用すると綺麗になります。洗い終わったら、よくすすいで水気を切り、完全に乾燥させてから洗濯機に戻します。
もう一つ、普段あまり意識しないかもしれませんが、洗濯槽のドラム(回転する部分)と洗濯機本体との間には、ごくわずかな隙間があります。この隙間にも、洗濯物から出る糸くずやホコリが入り込み、時間とともに蓄積していくことがあります。このホコリが大量に溜まると、湿気を含んでカビの温床になったり、ドラムの回転時に異音が発生したり、最悪の場合は故障の原因に繋がることも考えられます。
このドラムの隙間の掃除も、月に1回程度行うのが理想です。掃除の際は、ゴム手袋を着用し、竹串や割り箸の先端を少し細く削ったもの、あるいは細長いピンセットなどを使って、隙間に溜まったホコリを優しく掻き出すようにして取り除きます。掻き出したホコリは、手でつまんでゆっくりと引っ張り出しましょう。無理に奥へ押し込んだり、ドラムを傷つけたりしないように注意が必要です。
これらの細かい部分のケアは、手間がかかるように感じるかもしれませんが、洗濯機全体の清潔さを保ち、カビや雑菌の繁殖を抑え、結果として不快な臭いの予防に大きく貢献します。
排水口・排水ホースの臭いと詰まり解消法
ドラム式洗濯機から漂う下水のような臭いやドブ臭、これらの不快な臭いの直接的な原因として非常に多いのが、洗濯機の排水口やそれに繋がる排水ホースの汚れや詰まりです。洗濯のたびに流される糸くず、髪の毛、洗剤カス、皮脂汚れなどが、排水口やホース内部に徐々に蓄積し、ヘドロ状の汚れとなって悪臭を放つのです。また、これらの汚れが堆積して水の流れを悪くすると、詰まりを引き起こし、排水エラーの原因にもなります。
排水口と排水ホースの掃除は、月に1回程度行うのが理想的です。まず排水口ですが、多くの場合、排水トラップと呼ばれる部品が取り付けられています。この排水トラップのフタや内部の部品(エルボ、目皿、封水筒など)を取り外し、それぞれに付着した汚れを古い歯ブラシやスポンジでこすり落としましょう。
汚れがひどい場合は、市販のパイプクリーナー(塩素系または酸素系)を使用したり、重曹とクエン酸(またはお酢)を反応させて発生する泡で汚れを浮かせるナチュラルクリーニングも効果的です。ただし、パイプクリーナーを使用する場合は、製品の指示に従い、換気を十分に行い、他の洗剤と混ぜないように注意してください。
排水ホースも、可能であれば洗濯機本体と排水口から取り外して掃除するのが望ましいです。ホースの内部は、専用の細長いホースブラシを使ってこすり洗いするか、ホースの片方の口をラップなどで塞ぎ、中に薄めた漂白剤やパイプクリーナーを注いでしばらくつけ置き洗いすると、内部のヌメリや汚れを効果的に除去できます。洗浄後は、洗剤成分が残らないようにしっかりと水で洗い流しましょう。
掃除が完了し、排水トラップや排水ホースを元通りに設置した後は、非常に重要なポイントがあります。それは、排水トラップにコップ1~2杯程度の水を注ぎ、「封水」を確実に確保することです。この封水が、下水管からの臭いや害虫の侵入を防ぐ役割を果たします。特に乾燥運転を多用するご家庭では、封水が蒸発しやすいので、定期的な水の補充を意識すると良いでしょう。この一手間が、下水からの不快な臭いの逆流を効果的に防ぎます。
総括:ドラム式洗濯機が臭い・・・
この記事のまとめです。
- ドラム式洗濯機の臭いの主な原因はカビと雑菌である
- 洗濯槽の裏側は見えない汚れの温床だ
- 排水トラップの封水切れは下水臭を招く
- 乾燥運転後は特に封水が蒸発しやすい
- 生乾き臭はモラクセラ菌などの仕業だ
- 洗剤・柔軟剤の過剰使用は逆効果である
- 新品の機械臭は時間とともに薄れることが多い
- 洗濯槽クリーナーは月1回が目安だ
- ドラム式には塩素系クリーナーが適する場合が多い
- ゴムパッキンは毎回拭き掃除が理想である
- 乾燥フィルターは使用ごとにホコリを取る
- 排水フィルターは2週間に1回掃除する
- 洗剤投入ケースやドラム隙間も定期清掃が必要だ
- 洗濯後はドアを開けて内部を乾燥させる
- 衣類は洗濯後すぐに取り出し干すことが大切だ