「お、ねだん以上。」のキャッチフレーズでおなじみのニトリから、ついにドラム式洗濯乾燥機が登場しました。
10万円を切るという驚きの価格で、多くの注目を集めています。しかし、その一方で「本体は安いけれど、毎日の電気代は高いのでは?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
特に、ニトリのドラム式洗濯機が採用している「ヒーター式」の乾燥方法は、電気代が高くなりがちだと言われています。
この記事では、そんな「ニトリドラム式洗濯機の電気代」に関する疑問を徹底的に解消します。1回あたりの具体的な電気代から、パナソニックや日立といった他社製品とのランニングコスト比較、さらには実際に使っている人たちのリアルな口コミや評判まで、あらゆる角度から検証。
この記事を読めば、ニトリのドラム式洗濯機が本当にあなたのライフスタイルに合うのか、そして購入後に後悔しないための賢い使い方まで、すべてがわかります。
- 1回あたりの電気代と年間コストをモデル別に算出
- 他社製品との比較でわかるニトリの本当のコスパ
- 購入前に知るべきリアルな口コミと評判の真相
- 明日から使える電気代を抑える具体的な節約術
ニトリドラム式洗濯機の電気代を徹底解剖
- 1回あたりの電気代はいくら?洗濯・乾燥別に計算
- ニトリの「ヒーター式」はなぜ電気代が高いと言われる?
- 他社ドラム式洗濯機(パナソニック・日立)との電気代比較
- 年間コストは?縦型洗濯機との比較シミュレーション
- 口コミから見るリアルな電気代への影響と感想
1回あたりの電気代はいくら?洗濯・乾燥別に計算

ニトリのドラム式洗濯機のランニングコストを把握するため、1回あたりの具体的な費用を見てみましょう。ここでは、人気の10kg乾燥機能付きモデル「ND100KL1」と、乾燥機能のない6kgモデル「ND60UL1」を例に、電気代と水道代を算出します。
計算は、電力料金目安単価を1kWhあたり31円、水道代を1Lあたり0.24円としています。
モデル | 運転モード | 消費電力/水量 | 目安時間 | 電気代/回 | 水道代/回 | 合計コスト/回 |
ND100KL1 (10kg) | 洗濯のみ | 220W / 不明 | 約40分 | 約2.3円 | 不明 | 不明 |
ND100KL1 (10kg) | 洗濯~乾燥 | 1150W / 109L | 約180分 | 約53.5円 | 約26.2円 | 約79.7円 |
ND60UL1 (6kg) | 洗濯のみ | 55W / 50L | 約35分 | 約0.5円 | 約12.0円 | 約12.5円 |
※消費電力(W)と運転時間から消費電力量(Wh)を算出し、電気代を計算しています。洗濯のみの時間は一般的なコースを想定した目安です。ND100KL1の洗濯のみの水量は公式発表がないため不明です。
この表で最も注目すべきは、コストの大部分が「乾燥」機能で発生している点です。洗濯だけなら1回数円と非常に経済的ですが、乾燥機能を使うと費用は一気に跳ね上がります。
これはニトリ製品が採用する「ヒーター式」乾燥の特性によるものです。したがって、ニトリのドラム式洗濯機を検討する際は、自分がどれくらいの頻度で乾燥機能を利用するかを具体的にイメージすることが、購入後の満足度を左右する重要なポイントとなります。
ニトリの「ヒーター式」はなぜ電気代が高いと言われる?

ニトリがドラム式洗濯機の低価格を実現できた背景には、乾燥方式に「ヒーター式」を採用したことが大きく関わっています。ヒーター式とは、本体内部のヒーターで空気を高温にし、その熱風を衣類に当てて水分を蒸発させる、例えるなら強力なドライヤーのような仕組みです。構造がシンプルで部品コストを抑えられるため、製品本体の価格を安くできる最大のメリットがあります。ニトリが10万円を切る価格設定を可能にしたのは、この方式の採用が大きいと言えるでしょう。
一方、パナソニックや日立など国内主要メーカーの多くは、より省エネ性能の高い「ヒートポンプ式」を採用しています。これはエアコンの除湿機能に近い原理で、湿気を含んだ空気から熱を回収し、その熱を再利用して乾燥させる効率的な仕組みです。ヒーター式に比べて少ない電力で済むため、ランニングコストを大幅に抑えられます。
一般的な目安として、洗濯から乾燥まで1回あたりの電気代は、ヒーター式が約50円から70円であるのに対し、ヒートポンプ式は約25円から35円で済みます。つまり、ニトリのドラム式洗濯機は、購入時の初期費用を抑える代わりに、乾燥機能を使うたびの電気代が高くなるという、明確なトレードオフの関係の上に成り立っている製品なのです。
他社ドラム式洗濯機(パナソニック・日立)との電気代比較

ニトリのドラム式洗濯機のコストパフォーマンスを正しく判断するには、他社製品との比較が欠かせません。ここでは、市場で人気のパナソニック、日立、シャープの代表的なモデルと、ニトリの10kgモデル「ND100KL1」の電気代や価格を比べてみましょう。
メーカー | 代表モデル | 容量(洗/乾) | 乾燥方式 | 電気代/回 (洗濯~乾燥) | 本体価格帯 | 主な特長 |
ニトリ | ND100KL1 | 10kg/5kg | ヒーター式 | 約53.5円 | 約99,900円 | 圧倒的な低価格、乾燥フィルター自動洗浄 |
パナソニック | NA-LX127CL | 12kg/6kg | ヒートポンプ式 | 約27.6円 | 約250,000円~ | 洗剤自動投入、スマホ連携、温水洗浄 |
日立 | BD-SX120J | 12kg/6kg | ヒートポンプ式 | 約26.5円 | 約200,000円~ | 風アイロン、洗剤自動投入、AIお洗濯 |
シャープ | ES-X11A | 11kg/6kg | ヒートポンプ式 | 約18.6円 | 約180,000円~ | ハイブリッド乾燥、マイクロ高圧洗浄 |
※電気代は各社の公表値や仕様から算出した目安です。本体価格は2025年時点の市場価格を参考にしています。
この比較表から、ニトリ製品の立ち位置は明確です。本体価格は他社の半額以下と圧倒的に導入しやすい反面、洗濯から乾燥まで行った場合の電気代は、ヒートポンプ式を採用する他社の約2倍から3倍になります。
また、パナソニックや日立などの高価格帯モデルは、洗剤の自動投入、スマホ連携、AIによる洗濯支援といった便利な付加価値機能が豊富です。ニトリはこれらの機能を削ぎ落とし、「洗う・乾かす」という基本性能に特化することで低価格を実現しています。どちらを選ぶかは、初期費用を重視するか、長期的なランニングコストと多機能を重視するかという、ユーザーの価値観によって決まると言えるでしょう。
年間コストは?縦型洗濯機との比較シミュレーション

1回あたり数十円の差でも、年間で見ると大きなコストの違いになります。ニトリのドラム式洗濯機(ND100KL1)を1年間使用した場合の電気代を、乾燥機能の使用頻度別にシミュレーションしてみましょう。
【シーン1:乾燥機能を毎日使う場合】
1回あたりの電気代:約53.5円
年間の電気代:53.5円 × 365日 = 19,527.5円
【シーン2:乾燥機能は週2回、他は洗濯のみの場合】
年間の乾燥電気代:53.5円 × 104日 = 5,564円
年間の洗濯電気代:2.3円 × 261日 = 600.3円
合計の年間電気代:5,564円 + 600.3円 = 6,164.3円
仮に他社のヒートポンプ式(1回約28円)で毎日乾燥した場合、年間の電気代は約10,220円です。ニトリで毎日乾燥すると年間で約9,000円高くなる計算ですが、本体価格の差(約10万円~15万円)をこの差額で回収するには10年以上かかります。このことから、乾燥機能を頻繁には使わないユーザーにとって、ニトリの初期費用の安さは非常に大きな魅力となります。
また、縦型洗濯乾燥機と比較すると、ニトリのドラム式が有利な点もあります。縦型は水を多く使うかくはん水流で洗うのに対し、ドラム式は少ない水で洗うたたき洗いが基本です。そのため、ニトリ製品は節水性能が高く、洗濯時の電気代も安いため、乾燥を使わない普段の洗濯では縦型よりランニングコストを抑えられる可能性があります。
口コミから見るリアルな電気代への影響と感想

仕様上の電気代は高いとされていますが、実際にニトリのドラム式洗濯機を使用しているユーザーの感想はどうでしょうか。意外にも、口コミサイトやSNSでは「電気代が著しく上がった」という否定的な声はあまり見られず、「以前使っていた洗濯機と大差ない」といった意見も少なくありません。
このギャップが生まれる理由として、3つの可能性が考えられます。
一つ目は、買い替え前の洗濯機が旧式だったケースです。10年以上前の古い機種から最新のニトリ製品に乗り換えた場合、たとえヒーター式であっても、省エネ技術の進歩により結果的にトータルの効率が向上している可能性があります。
二つ目は、乾燥機能の利用頻度です。多くのユーザーが、雨の日や急ぎの衣類がある時だけ乾燥機能を使う「限定的な利用者」であると考えられます。毎日使わなければ月々の電気代への影響は軽微なため、あまり気にならないのかもしれません。
三つ目は、購入時の満足感という心理的な影響です。10万円以上も安く購入できたという満足感が大きいため、月々数百円から千円程度の電気代上昇は許容範囲内と感じやすい、という側面もあるでしょう。
これらの点から、ニトリのドラム式洗濯機は「乾燥は補助的に使う」というライフスタイルのユーザーにとって、電気代を過度に心配することなく、高い満足感を得られる製品だと結論づけられます。
電気代だけじゃない!ニトリドラム式洗濯機の賢い選び方と使い方
- モデル別(10kg/12kg/6kg)の特長と選び方
- 購入前に知るべき評判・口コミの真相(壊れやすい?音は?)
- 乾燥時間と仕上がりは?特急コースの実力
- 電気代を抑える効果的な使い方と節約術7選
モデル別(10kg/12kg/6kg)の特長と選び方
ニトリのドラム式洗濯機は、主に3つのモデルがラインナップされています。それぞれに特長があるため、家族構成やライフスタイルに合わせて最適な一台を選ぶことが重要です。
モデル名 | ND100KL1 | ND120KL1 | ND60UL1 |
洗濯/乾燥容量 | 10kg / 5kg | 12kg / 6kg | 6kg / なし |
本体価格(税込) | 99,900円 | 129,900円 | 49,990円 |
本体サイズ (幅×奥行×高) | 600×595×857mm | 600×664×857mm | 600×450×865mm |
消費電力 (洗濯/乾燥) | 220W / 1150W | 220W / 1150W | 55W / なし |
こんな人におすすめ | 2~4人家族、価格と容量のバランスを重視する方 | 4人以上の家族、まとめ洗いや大物洗いをしたい方 | 1~2人暮らし、乾燥機能が不要で設置スペースが限られる方 |
ND100KL1 (10kgモデル)
最も標準的で人気のあるモデルです。洗濯容量10kgは2~4人家族の洗濯物に十分対応可能で、価格と性能のバランスに優れています。一般的な防水パンに収まりやすいサイズ感も魅力です。
ND120KL1 (12kgモデル)
洗濯容量が12kgと大きく、4人以上の大家族や週末にまとめて洗濯するスタイルの方に最適です。シーツや毛布といった大物を頻繁に洗う家庭でも活躍します。
ND60UL1 (6kgモデル)
このモデルの最大の特徴は、乾燥機能がないことです。その分、本体価格は5万円を切り、奥行きも45cmと非常にスリムな設計です。一人暮らしや二人暮らしで設置スペースが限られ、洗濯は部屋干しや外干しがメインという方に特化しています。
購入前に知るべき評判・口コミの真相(壊れやすい?音は?)

低価格な製品に対しては、品質や耐久性への不安がつきものです。ここでは、購入者が実際に感じている「音」や「耐久性」に関する評判を掘り下げてみます。
騒音・振動について
口コミでは「音が静かで驚いた」という高評価と、「ガタガタと揺れてうるさい」という正反対の意見が混在します。この評価の差は、設置環境に起因することが多いようです。特に、振動や騒音を訴えるケースでは、洗濯機をキャスター付きの台座に乗せていることが多く見受けられます。ドラム式洗濯機は重量があり、高速回転するため、足元が不安定だと振動が増幅されてしまいます。静音性を保つためには、専門業者による設置サービスを利用し、水平で頑丈な床に直接置くことが極めて重要です。
耐久性・故障について
「安かろう悪かろうですぐに壊れるのでは?」という懸念は、最も気になる点でしょう。しかし、実際のユーザーからは「数ヶ月間、毎日使用しているが故障やエラーは一度もない」といった声が多く寄せられており、粗悪な製品ではないことがわかります。一方で、専門家の中には、シンプルな構造から標準的な寿命は7年程度ではないかという見方もあります。この点については、ニトリが提供する「5年間の長期保証」が大きな安心材料となります。万が一の故障時にも5年間は保証が受けられるため、価格に対するリスクは大幅に軽減されると言えるでしょう。
乾燥時間と仕上がりは?特急コースの実力

ニトリのドラム式洗濯機は、乾燥性能も注目されています。特に、少量の洗濯物を短時間で仕上げる「特急洗乾コース」は、忙しいユーザーにとって魅力的な機能です。
乾燥時間の実態
広告では「普段使いの衣類約2kgを、洗濯から乾燥まで約60分」で仕上げると謳われています。これは非常にスピーディーですが、実際のユーザーレビューを見ると、洗濯物の種類や量によっては80分から90分程度かかることが多いようです。もちろん、それでも十分に速いですが、期待値として「きっかり60分」と捉えるよりは、少し余裕を見ておくと良いでしょう。標準コースで容量いっぱいの5kgを乾燥させる場合は、衣類の状態やコース設定によりますが、2時間半から5時間程度が目安となります。
仕上がりについて
乾燥の仕上がりに関しては、高評価な意見が目立ちます。ヒーター式はヒートポンプ式よりも高温(約80℃)で一気に乾かすため、タオルのパイルが根元からしっかりと立ち上がり、ふんわりと仕上がると評判です。ただし、ヒーター式特有の注意点として、乾燥直後に取り出すと少し湿っているように感じられることがあります。これは衣類が高温になっているためで、故障ではありません。畳んだり広げたりして粗熱を取るうちに、余熱で水分が飛んでカラッとした状態になります。
総じて、ニトリの乾燥機能は価格を考えれば十分な性能を備えており、特に「特急洗乾コース」は、急に必要になった衣類を素早く用意できる便利な機能です。
電気代を抑える効果的な使い方と節約術7選

ニトリのドラム式洗濯機は、使い方を工夫することで電気代を大きく節約できます。特に乾燥コストが高いヒーター式だからこそ実践したい、効果的な7つの節約術をご紹介します。
- 乾燥機の使用は「ここぞ」という時だけ最も効果的な節約術です。普段は外干しや部屋干しを基本とし、雨天が続く日や急ぎの時のみ乾燥機能を使う「使い分け」を徹底しましょう。これだけで年間の電気代は劇的に変わります。
- 洗濯物はまとめて洗う洗濯の回数を減らすことは、節電・節水の基本です。洗濯機の容量の8割程度を目安に、こまめに洗うのではなく、なるべくまとめて洗うように心がけましょう。
- 夜間電力プランを活用する契約している電気料金プランが夜間に安くなる場合は、タイマー機能を活用して夜間に洗濯から乾燥まで行うと、日中に使うよりも電気代を抑えられます。
- 排水フィルターをこまめに掃除する乾燥フィルターは自動洗浄ですが、本体下部にある排水フィルターは手動での掃除が必要です。ここに糸くずが詰まると乾燥効率が低下し、余計な電気代がかかる原因になるため、月に1回は点検・清掃しましょう。
- 軽い汚れは「お急ぎコース」で汗をかいただけの衣類など、汚れが軽い場合は洗浄時間を短縮できる「お急ぎ」や「スピード」コースを活用することで、時間と電気代の両方を節約できます。
- 脱水時間を少し長めに設定する乾燥機能を使う前に、脱水時間を通常より少し長めに設定しましょう。熱で水分を蒸発させるより、遠心力で物理的に水分を飛ばす方がはるかに効率的です。これにより乾燥時間を短縮でき、結果的に節電に繋がります。
- 「ハイブリッド乾燥」を試す乾燥機で完全に乾かすのではなく、「30分だけ乾燥機にかけ、あとは部屋干しする」という方法もおすすめです。生乾きの嫌な臭いを防ぎ、衣類をふんわりさせつつ、電気代を大幅にカットできる賢い使い方です。
総括:ニトリ ドラム式洗濯機の電気代は?
この記事のまとめです。
- ニトリのドラム式洗濯機は本体価格が非常に安い
- 電気代の鍵を握るのは「ヒーター式」の乾燥機能である
- 乾燥1回あたりの電気代は約54円と高額になる傾向
- 洗濯のみの電気代は1回数円と非常に経済的
- 乾燥を多用する場合、年間電気代は他社ヒートポンプ式より9,000円以上高くなる可能性
- 本体価格の安さを考慮すると、電気代の差額で元を取るには10年以上かかる計算
- 乾燥機能をあまり使わないユーザーにとっては最高のコストパフォーマンスを誇る
- 乾燥フィルターの自動洗浄機能は手入れが楽で高評価
- 一方で排水フィルターの掃除は必須であり、水がこぼれやすい点に注意が必要
- 騒音や振動は設置環境に大きく左右され、キャスター台は非推奨
- 「壊れやすい」との声は限定的で、5年保証でリスクは軽減される
- 特急洗乾コースは約60分と宣伝されるが、実際は80-90分かかることが多い
- 電気代節約の最大のコツは、乾燥機の使用を最小限に抑えること
- まとめ洗いや夜間電力の活用も有効な節約術である
- 価格、機能、ランニングコストのバランスを理解し、自分の使い方に合うか判断することが重要