洗濯機の取り付け方を手順で解説|設置前の確認と注意点

洗濯機を自分で取り付けようとしたら、何から始めればいいのかわからなくて…

引っ越しや買い替えで「洗濯機を自分で取り付けられるのか」と不安に感じる方は多いのではないでしょうか。業者に頼むと費用がかかるし、でも水漏れや漏電が怖くて踏み切れない、というお悩みを持つ方もいるかと思います。

実は、洗濯機の取り付けは正しい手順と事前確認さえしっかり行えば、自分で設置可能です。排水ホース・給水ホース・アース線をつなぐ3ステップが基本であり、それほど難しい作業ではありません。ただし、設置方法を誤ると漏水・漏電・故障の原因になるため、ポイントを押さえた正しい取り付けが大切です。

この記事では、洗濯機を取り付ける前に確認すべきポイントから、排水ホース・アース線・給水ホースの具体的な接続手順、設置後のトラブル対処法まで詳しく解説します。自分で設置するか業者に依頼するかの判断基準や費用相場も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント
  • 洗濯機の取り付けは排水ホース・アース線・給水ホースの3ステップが基本
  • 事前に搬入経路・排水エルボの有無・蛇口の形状を確認しておくことが重要
  • 排水ホースの立ち上がり高さや防水パンのサイズなど見落としやすい注意点を解説
  • 自分での設置が不安な場合の業者依頼費用の相場も紹介
目次

洗濯機を取り付ける前に確認しておく5つのポイント

  • 搬入経路と設置スペースの正しい測り方
  • 排水エルボの有無と排水口の位置を確認する
  • 蛇口の形状タイプによって必要な部品が変わる
  • 防水パンのサイズと設置場所の安定性をチェックする

搬入経路と設置スペースの正しい測り方

洗濯機を設置するうえで、まず取り掛かるべきなのが搬入経路と設置スペースの確認です。いくらスムーズに購入できても、運搬できなければ意味がありません。

搬入経路で確認すべき場所は、建物の入口・通路(廊下)・エレベーターまたは階段・玄関の入口・部屋の中の通路(廊下)・設置場所の入口の6ヶ所です。それぞれの幅を測り、洗濯機本体の寸法に加えて10cmの余裕があるかチェックしましょう。これは洗濯機を支える手が壁にぶつからないようにするために必要な余裕です。

洗濯機の重量についても事前に把握しておくことが大切です。一般的な縦型洗濯機は30kg〜40kg、ドラム式洗濯機は80kg〜90kgの重量があるため、基本的に2名で運搬する必要があります。また、螺旋階段など特殊な形状の階段がある場合は搬入がより難しくなります。玄関から搬入できない場合は、窓やベランダからクレーンを使って搬入するケースもあり、その場合は20,000〜50,000円程度の費用が発生することがあります。

ドラム式洗濯機の場合は、扉を手前に開けるため、扉が開くスペースも設置後に確保できるかどうか確認しておきましょう。

次のような場所への設置は避けてください。直射日光が当たる場所、冬期に凍結のおそれがある場所、平らでない場所、床の強度が弱い場所、床がタイルなどの滑りやすい素材でできている場所、ブロックやレンガ・角材・キャスター付きの台や高い置台の上などの不安定な場所は設置に向いていません。

製品の取扱説明書に記載されているスペースを、前方・後方・右方・左方・上方の各方向で確保できているかも忘れずに確認しておきましょう。設置スペースが十分に確保できていないと、異常な振動・音・故障の原因になります。

排水エルボの有無と排水口の位置を確認する

排水エルボとは、洗濯機と排水口を接続するためのL字型の部品です。排水ホースのつぶれや悪臭・水漏れを防ぐ役割があり、基本的にどのような洗濯機でも必須の部品とされています。

賃貸物件では、前の住民が誤って持ち去ってしまうケースがまれにあります。設置前に排水エルボの有無を確認し、もしない場合は管理会社や大家さんに連絡しましょう。管理会社に問い合わせた結果、もともとない場合はホームセンターや大型の家電量販店で購入できます。

排水口の位置によって、必要な部品が変わってきます。排水口が洗濯機本体の左右や後ろにある場合は、基本的に追加で必要な部品はありません。一方、洗濯機本体の真下に排水口がある場合は、別売りの真下排水ホース(約1,500円程度)が必要です。専用の真下排水ホースを使用せずに真下排水を行った場合、洗濯槽に水が入った際に重みで槽が下がり、排水ホースを傷つけて水漏れにつながる恐れがあります。

排水口が設置場所の奥にある場合、洗濯機を置いた後に手が届かずに排水ホースをうまく取り付けられないケースがあります。事前に排水口の位置と手の届きやすさを確認しておきましょう。防水パンと洗濯機の間のスペースが狭い場合は、防水パンのかさ上げで対処できることもあります。

蛇口の形状タイプによって必要な部品が変わる

洗濯機置き場の蛇口の形状は複数あり、形状によって取り付けに必要な部品が異なります。事前に確認しておくことで、当日慌てることなくスムーズに設置できます。

主な蛇口の種類は以下のとおりです。

  • 万能ホーム水栓(古い住宅に多い):給水ホース設置時にジョイントが必要です
  • 洗濯機用ワンタッチ水栓:アタッチメントなしでワンタッチで給水ホースを設置できます
  • 洗濯機用オートストッパー付き水栓:ワンタッチで設置でき、万が一給水ホースが外れても自動で水が止まる仕様です
  • 横水栓・2ハンドル水栓(古いタイプ):給水ホース設置時にジョイントが必要です

古い蛇口に取り付けて水漏れを防ぐための「ニップル(止水機能付き・4つネジ式)」という部品もあります。止水機能がない古い蛇口の場合、ホームセンターなどでニップルを購入して取り付けておくと安心です。

給水継ぎ手を取り付ける際は、ネジ4本を均等に手で締め付け、ドライバーで軽く増し締めします。強く締めすぎると肉薄な水栓の場合は穴が開いてしまうことがあるので注意が必要です。

また、蛇口の高さも確認しておきましょう。一般的な蛇口の高さは床から1,250〜1,350mm程度ですが、建物によっては低いケースもあります。防振ゴムや防水パンを使用している場合は、それらの高さも含めたうえで確認してください。

給水ホースの長さが合わない場合は、延長用ホースをホームセンターなどで別途購入できます。継ぎ手の規格が合わない場合も、別途ジョイントを購入し、取扱説明書で確認しながら対応しましょう。

防水パンのサイズと設置場所の安定性をチェックする

防水パンとは洗濯機を置くプラスチックのトレイで、洗濯機からの漏水を受け止める役割があります。設置前にパンのサイズと状態を確認しておきましょう。

防水パンの標準サイズは、640×640mm・740×640mm・800×640mmの3種類が一般的です。ドラム式洗濯機向けに600×600mmタイプも販売されています。ただし、近年は防水パンの規格に合わない製品も増えており、特にドラム式洗濯機は規格外の製品が多い傾向にあります。設置予定の洗濯機の底面サイズと防水パンのサイズが合っているか、事前に確認しておきましょう。

洗濯機を床に直置きすることもできますが、漏電や水漏れのリスクがあるほか、振動や騒音が直接床に伝わる恐れがあります。防水パンの上に設置することでこれらのリスクを軽減できます。防水パンだけでは振動が気になる場合は、防振マットや静音パットを追加で貼り付けることも可能です。

防水パンの歪みや、床の凹凸・傾斜があると洗濯時の振動や騒音につながります。マンション・アパートなどの集合住宅では、洗濯機の振動音が近所トラブルに発展する恐れもあるため、水準器で傾きを確認しておくことをおすすめします。水準器はホームセンターでも購入できます。

設置場所の安定性も重要なポイントです。レンガ・角材・キャスター付き台・高い置台の上など不安定な場所への設置は振動や転倒のリスクがあるため避けましょう。

洗濯機の取り付け手順と設置後のトラブル対処法

  • Step 1 排水ホースを排水口に正しく接続する
  • Step 2 アース線と電源プラグの正しい取り付け方
  • Step 3 給水ホースを蛇口に接続して試運転する
  • 洗濯機取り付け後の水漏れ・振動トラブルの対処法
  • 業者に依頼する場合の費用相場と選び方

Step 1 排水ホースを排水口に正しく接続する

洗濯機の取り付けで最も重要な作業のひとつが排水ホースの接続です。取り付けが不十分だと水漏れトラブルに直結するため、手順を守って慎重に進めましょう。

まず、排水口周辺を掃除してからホースを差し込みます。接続する際は、洗濯機本体側を先に、排水口側を後に接続するのが正しい順序です。洗濯機本体側の接続口に排水ホースを差し込んだら、ホースクリップ(金属製留め具)でしっかりと固定します。ホースクリップが緩んでいると水漏れの原因になるため、しっかりと締めてください。

排水ホースを取り付けたら、手で引っ張って排水口にしっかり差し込まれているか確認しましょう。ホースのよじれ・つぶれ・浮き上がりがないかもあわせて確認します。よじれなどがあると排水できなかったり水漏れしたりする可能性があります。

排水ホースを途中で立ち上げる高さにも注意が必要です。Panasonicの公式情報によると、ドラム式洗濯機は10cm以下、縦型洗濯機は5〜10cm以下が目安とされています。排水ホースが洗濯機のホース出口から15cm以上高くなると、排水エラーになる場合があります。

付属の排水ホースの長さが足りない場合は、延長用排水ホースを継ぎ足して対応できますが、延長用排水ホースの長さが2m以下になるようにしてください。ホースが長すぎると排水の流れが弱くなり、糸くずなどが詰まりやすくなります。

防水パンのタイプ(フラット・正方形・かさ上げ済み)によって取り付けのコツが異なります。正方形で四隅が少し高くなっているタイプの場合、洗濯機を一度設置した状態で排水口に手が届くか確認し、届かない場合はいったん洗濯機を動かして先に排水ホースを排水口に取り付けてから洗濯機を戻す手順になります。

Step 2 アース線と電源プラグの正しい取り付け方

アース線は漏電した電気を大地に逃がし、感電や火災を防ぐための重要な部品です。洗濯機は水に触れる機会が多い家電のため、アース線の接続は安全のために必ず行いましょう。

アース線の色は緑と黄色が混合したもの、または緑のみのものです。取り付け前に必ず電源プラグをコンセントから抜き、乾いた清潔な手で作業を行います。

アース線の取り付け手順は以下のとおりです。

1. コンセント下部にあるアース線用カバーをマイナスドライバーで開ける

2. カバー内のネジをドライバーで緩める

3. アース線の先端を金属板の隙間に差し込む

4. ネジを締めてアース線を固定し、カバーを戻す

作業の際は、ネジの頭がなめないよう適切なサイズのドライバーを使いましょう。また、ネジを締めすぎるとアース線が千切れてしまうため、適度な力加減で締めることが大切です。アース線が短くて届かない場合は、十分な長さのものを買い直す必要があります。

コンセントにアース端子がない場合は、電気工事士による差込口の増設工事が必要です。自分で対応するのは難しいため、販売店や電気工事店に相談してください。

アース線を水道管やガス管に巻き付けるのは絶対に避けてください。途中が塩ビ管になっていると効果がないうえ、ガス管への接続は爆発の恐れがあり非常に危険です。

アース線の接続が完了したら、電源プラグをコンセントに差し込みます。接続の際も、感電防止のため手や周囲が濡れていないことを確認してから行いましょう。

Step 3 給水ホースを蛇口に接続して試運転する

排水ホースとアース線の接続が終わったら、給水ホースを蛇口に接続します。給水ホースは蛇口側から先に接続するのが正しい手順です。

蛇口がワンタッチ水栓の場合は、「カチッ」とレバーを引っ掛けるだけで取り付けが完了します。万能ホーム水栓など、ジョイントが必要なタイプの場合は、給水継ぎ手のつまみを下にスライドさせながら蛇口の奥にホースを差し込みます。水漏れを防ぐためにしっかり奥まで差し込んでください。

洗濯機本体側への接続では、パッキンが正常に取り付けられているか確認してから傾きのないよう取り付けましょう。給水ホースの長さに余裕がない場合は、何かの拍子に外れやすくなるため、延長用ホースを取り付けて長さを確保しましょう。

給水ホースが取り付けられたら、水栓を開いて試運転を行います。試運転では以下のチェック項目を確認しましょう。

  • 本体・給水ホース・排水ホースからの水漏れがないか
  • 排水が正常にできているか
  • 排水ホースによじれ・つぶれがないか
  • 本体が水平に設置されているか
  • アースが接続されているか
  • 異常音や本体のガタつきがないか

異常が発生したりエラー表示が出たりした場合は、試運転を一時停止し、問題を取り除いてから再度試運転を行いましょう。

洗濯機取り付け後の水漏れ・振動トラブルの対処法

洗濯機を設置した後にトラブルが発生した場合の対処法を知っておくと安心です。

水漏れが発生した場合

まず蛇口を閉め、それでも水漏れが続く場合は水道の元栓を閉めます。その後、本体・ホース・つなぎ目部分を目視して水漏れ箇所を確認しましょう。

水栓からの水漏れには、ナットを増し締めするか、パッキンを交換することで対処できます。給水継ぎ手からの水漏れの場合は、継ぎ手本体を増し締めし、パッキンが水栓に密着しているかを確認してください。ゴムパッキンの劣化による水漏れは、交換が難しい場合もあるため、専門業者に連絡して修理を依頼することをおすすめします。

排水エラーが出た場合

排水ホースが洗濯機のホース出口から15cm以上高くなっている場合は、ホースを引き直して高さを調整します。排水口や排水ホースの詰まりも確認し、ゴミが絡まっていないか確認しましょう。ドラム式洗濯機では、糸くずフィルターにゴミが詰まって排水が妨げられているケースもあります。

ガタつき・異常振動が発生した場合

洗濯機本体の高さ調節脚を回して調整します。それでも改善しない場合は、底面・水平を再確認し、防振マットの設置も検討しましょう。設置スペースが足りない場合は、防水パンの買い替えが必要なこともあります。

異常音が続く場合

底面と水平を再確認し、調整してもなお異常音が続く場合は、早めにメーカーや専門業者に相談することをおすすめします。

業者に依頼する場合の費用相場と選び方

洗濯機の取り付けに自信がない場合や、特殊な設置環境の場合は業者への依頼も選択肢のひとつです。

費用相場の目安

くらしのマーケットの相場(2026年1月時点)によると、縦型1台で6,000〜7,000円、ドラム式1台で6,500〜10,000円が目安です。レスキューラボの相場では縦型は3,000〜7,000円程度、ドラム式は6,000円〜とされています。ハウスラボホームの情報では、クレーンを使用しない場合は数千円〜10,000円前後が相場とされています。

クレーンでの搬入が必要な場合は、20,000〜50,000円程度の費用がかかります。3〜4階以上または特殊搬入が必要なドラム式洗濯機の場合は、3,000〜6,000円程度の追加費用が発生することもあります。家電量販店で洗濯機を購入した場合は、設置を無料にしているケースも多くあります。

真下排水用ホースは約1,000〜2,000円、ユニット代は約6,000〜7,000円が相場です。

自分での設置が難しいケース

以下のような状況では、業者への依頼を検討しましょう。

  • 排水口の位置が排水ホースと逆側にある
  • 洗濯機のかさ上げが必要
  • コンセントが届かない
  • 洗濯機のサイズが大きく、設置の人手が足りない

業者の選び方

依頼できる業者には、家電量販店・住宅設備業者・引越し業者・宅急便などがあります。業者を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。

  • 口コミで利用者のリアルな声をチェックする
  • 料金やサービス内容が事前に明確に説明されているか確認する
  • 作業者情報(自己紹介やブログなど)を確認する

料金の明確さとサービスの事前説明の充実度は、お客様目線で対応してくれる業者を見つける指標になります。わからないことや不安なことがあれば、依頼前に業者に質問しておくと安心です。

洗濯機の取り付け手順と設置前確認のポイントまとめ

この記事のまとめです。

  • 洗濯機の取り付けは、排水ホース・アース線・給水ホースをつなぐ3ステップが基本
  • 搬入経路は建物入口・廊下・エレベーター・玄関・室内廊下・設置場所入口の6ヶ所を確認する
  • 搬入経路は洗濯機本体の寸法に加えて10cmの余裕が必要
  • 縦型洗濯機は30〜40kg、ドラム式は80〜90kgあり、基本2名で運搬する
  • 排水エルボ(L字型)がない場合は管理会社に連絡するか、ホームセンターで購入する
  • 排水口が洗濯機の真下にある場合は真下排水ホース(別売り)が必要
  • 蛇口の形状によってジョイントやニップルなどの部品が必要になる場合がある
  • 防水パンの標準サイズは640×640mm・740×640mm・800×640mmの3種類
  • 排水ホースは本体側を先に、排水口側を後に接続し、ホースクリップで固定する
  • 排水ホースの立ち上がり高さはドラム式10cm以下、縦型5〜10cm以下が目安
  • 延長用排水ホースを使用する場合はその長さを2m以下にする
  • アース線の取り付けはカバーを開けてネジを緩め、線を差し込んでからネジを締める
  • アース線を水道管・ガス管に接続するのは絶対に禁止
  • 給水ホースは蛇口側から先に接続し、試運転で水漏れ・異常音・水平を確認する
  • 業者依頼の費用は縦型6,000〜7,000円、ドラム式6,500〜10,000円が相場(2026年1月時点)
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この記事を書いた人

こんにちは!
「洗濯機のミカタ」を運営している ミカちゃん先生 です。

家電量販店での勤務経験と、洗濯機オタクな日常から得た知識を活かして、
「どの洗濯機を選べばいいの?」「この機能って何?」といった疑問に
やさしく、分かりやすくお答えしていきます。

ドラム式か縦型か、メーカーの違い、実際の使用感など、
洗濯機にまつわる情報をたっぷりお届けしていきますので、
あなたの洗濯機選びに、少しでもお役に立てればうれしいです♪

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