「なんでまたすすぎに戻るの?」「もう1時間以上経つのに洗濯が終わらない…」と、洗濯機の前でため息をついていませんか?
洗濯機が脱水できず、すすぎに戻るという現象、本当にイライラしますよね。特に急いでいる時に限って脱水が終わらないと、本当に困ってしまいます。
実はこのトラブル、洗濯物の偏りや排水のつまり、あるいは洗濯機本体の問題が原因かもしれません。この記事では、パナソニックや東芝、日立、シャープといったメーカーごとの特徴にも触れながら、ご自身でできる直し方から、洗濯機が壊れる前兆サイン、そして寿命についてまで、わかりやすく解説していきます。
もうイライラしないために、一緒に解決策を探っていきましょう。
- 洗濯機が脱水できずすすぎに戻る主な原因と対処法
- メーカー別の脱水エラーの特性と直し方の違い
- 洗濯物の偏りをなくしスムーズに脱水させるコツ
- 故障のサインを見極め修理や買い替えを判断するポイント
洗濯機が脱水できず、すすぎに戻るときの原因と直し方
- 洗濯物が片寄っていませんか?今すぐできる直し方
- 排水口やフィルターの詰まりが原因かも?掃除方法を解説
- 洗濯機の設置は大丈夫?水平とガタつきの確認方法
- 意外な落とし穴!洗濯ネットや防水性衣類の使い方
- 軽い衣類だけだと脱水できない?その理由と対策
洗濯物が片寄っていませんか?今すぐできる直し方

洗濯機が脱水に進まず、すすぎに戻ってしまう最も一般的な原因は「洗濯物の片寄り」です。
洗濯槽が高速で回転する脱水工程では、中の衣類が均等に配置されていないとバランスが崩れ、大きな振動が発生します。多くの洗濯機には、この異常な振動を検知するセンサーが搭載されており、安全のために運転を一時停止させ、給水して衣類の位置を直そうとする「補正運転」を行うのです。これが、すすぎに戻ってしまう現象の正体です。
特に、シーツやタオルケット、ジーンズ、柔道着といった水を吸って重くなる大物や厚手の衣類は、片寄りを引き起こしやすいので注意が必要です。
もし脱水が止まってしまったら、まずは慌てずに以下の手順で対処してみてください。
- 【運転を一時停止する】 「スタート/一時停止」ボタンを押して、運転を止めます。水が抜けていることを確認してからフタを開けましょう。もしフタがロックされて開かない場合は、一度電源を切り、コンセントを抜き差ししてから再度電源を入れてみてください。
- 【洗濯物を取り出し、均等に入れ直す】 洗濯物を一度取り出し、ほぐしてから均等に配置し直します。縦型洗濯機の場合は、洗濯物をドーナツ状に広げるとバランスが取りやすくなります。ドラム式の場合は、ドラム内に均一に広げてください。洗濯ネットに入れたものが固まっている場合も、ほぐして入れ直しましょう。
- 【脱水運転を再開する】 フタを閉めて、再度「スタート/一時停止」ボタンを押し、脱水運転を再開します。
この簡単な手順で、多くの場合トラブルは解消します。洗濯物を詰め込みすぎず、容量の7〜8割程度に抑えることも、片寄りを防ぐ大切なポイントですよ。
排水口やフィルターの詰まりが原因かも?掃除方法を解説

洗濯物の片寄りを直しても改善しない場合、次に疑うべきは「排水の不調」です。洗濯槽から水がスムーズに排出されないと、水が残ったまま脱水工程に入ろうとするため、バランスが崩れてエラーになったり、すすぎに戻ったりするのです。
排水不良の主な原因は、排水口、排水ホース、そして糸くずフィルター(排水フィルター)の詰まりです。洗濯物から出た糸くずや髪の毛、ホコリなどが溜まり、水の流れを妨げてしまいます。特にドラム式洗濯機では、本体下部にある糸くずフィルターの詰まりが排水に大きく影響します。
汚れを放置すると、カビや雑菌が繁殖し、悪臭の原因にもなりかねません。月に1回程度を目安に、定期的にお手入れすることを強くおすすめします。
具体的な掃除方法は以下の通りです。
<排水口・排水ホースの掃除>
- まず、安全のために洗濯機の電源プラグを抜いておきましょう。
- 排水口から排水ホースを外します。このとき、ホース内に残った水が出てくることがあるので、バケツなどで受け止める準備をしておくと安心です。
- 排水口のパーツを外し、市販のパイプ用クリーナーを使ったり、ブラシでこすったりして汚れを取り除きます。
- 排水ホースの内部も、塩素系漂白剤の希釈水などを流し込み、しばらく放置してから洗い流すと詰まりが解消されやすくなります。ホースがねじれたり、潰れたりしていないかも確認しましょう。
<糸くずフィルターの掃除>
- 洗濯機本体にある糸くずフィルター(排水フィルター)を取り外します。場所は取扱説明書で確認してください。
- フィルターに溜まった糸くずやゴミを取り除き、水洗いします。
- 汚れがひどい場合は、使い古しの歯ブラシなどで優しくこすり洗いしてください。
これらの掃除を行うことで、排水がスムーズになり、脱水トラブルが解消されることが多くあります。ぜひ、日頃のメンテナンスに取り入れてみてくださいね。
洗濯機の設置は大丈夫?水平とガタつきの確認方法

洗濯物の量や排水に問題がないのに、脱水がうまくいかない…。そんなときは、洗濯機本体の設置状況を見直してみましょう。
洗濯機が傾いていたり、ガタついていたりすると、脱水時の高速回転で異常な振動が発生しやすくなります。最近の洗濯機は、異常な振動を検知すると安全のために運転を停止する機能が備わっているため、これが原因で脱水が中断されたり、すすぎに戻ったりすることがあるのです。
特に、キャスター付きの台やブロックの上など、不安定な場所に設置している場合や、防水パンのフチに乗り上げてしまっている場合は注意が必要です。
ご自宅の洗濯機が正しく設置されているか、以下の方法で確認してみましょう。
<傾きの確認方法> 多くの洗濯機には、本体のどこかに水準器がついています。この水準器を見て、気泡が円や枠の中央に収まっているかを確認してください。もし気泡が中央から外れている場合は、洗濯機が傾いている証拠です。
<ガタつきの確認方法> 洗濯機本体の対角線上の角を、上から順番にゆっくりと押してみてください。このとき、少しでもガタガタと動くようなら、脚の高さが合っておらず、不安定な状態です。
もし傾きやガタつきが見つかった場合は、洗濯機の脚(調節脚)を調整して、水平で安定した状態に直す必要があります。調節脚は手で回せるようになっていることが多いですが、ナットで固定されている場合は緩めてから高さを調整し、最後にしっかりと締め直してください。詳しい調整方法は、お使いの洗濯機の取扱説明書や据付説明書で確認できます。
正しく設置することで、洗濯機本来の性能を発揮できるだけでなく、騒音の軽減や本体の長寿命化にもつながりますよ。
意外な落とし穴!洗濯ネットや防水性衣類の使い方

洗濯物の片寄りや排水、設置状況にも問題がないのに、なぜか脱水がうまくいかない…。そんなときに考えられるのが、洗濯ネットの使い方や、特定の種類の衣類が原因となっているケースです。
まず、便利な洗濯ネットですが、使い方を誤ると片寄りの原因になります。 例えば、洗濯ネットに衣類を詰め込みすぎたり、一度にたくさんの洗濯ネットを使用したりすると、ネットの中で衣類が大きな塊になってしまいます。これが洗濯槽の中で偏りを生み、脱水エラーを引き起こすのです。パナソニックでは、洗濯ネットの使用は小さな衣類やデリケートな下着類に推奨しており、ネットに入れた衣類だけで洗濯機を回すことも避けた方が良いとしています。日立の機種では、一辺が40cm以上の大きな洗濯ネットの使用は避けるよう案内されています。
次に、防水性のシートや衣類も注意が必要です。 レインコート、サウナスーツ、スキーウェア、おむつカバー、自転車のカバーといった水を通しにくい素材のものは、脱水しても内部に水が溜まったままになってしまいます。その結果、異常な重さになったり、バランスが極端に崩れたりして、大きな振動や故障の原因となるのです。 同様に、玄関マットや足ふきマットなど、厚手で固いマット類も、洗濯機で洗える表示があっても避けた方が賢明です。
これらの「洗濯NG品」を入れてしまうと、脱水ができないだけでなく、洗濯機本体に大きな負担をかけてしまい、寿命を縮めることにもなりかねません。 洗濯をする前には、洗濯物の素材を一度確認する習慣をつけると、思わぬトラブルを防ぐことができますよ。
軽い衣類だけだと脱水できない?その理由と対策

「軽い洗濯物だけを少し洗いたい」そんな時、かえって脱水がうまくいかず、何度もすすぎに戻ってしまう経験はありませんか?。これは洗濯機の故障ではなく、むしろ安全機能が正常に働いている証拠なんです。
洗濯機の脱水は、洗濯槽を高速回転させることで発生する遠心力で水分を飛ばす仕組みです。このとき、槽内のバランスが非常に重要になります。
ところが、フェイスタオルや下着、ハンカチといった軽い衣類だけを少量洗うと、洗濯槽の中でうまく分散せず、一箇所に固まってしまいがちです。この偏った状態で高速回転を始めようとすると、洗濯機が「危険な揺れ」と判断し、安全のために脱水を中断してしまうのです。そして、バランスを整え直そうと、自動的に給水・すすぎを行うため、結果として脱水が終わらないという現象が起きます。
ドラム式洗濯機の場合は特に、バスタオル1枚だけなど、洗濯物が少なすぎても槽の内側に張り付いてしまい、バランスが取りにくくなることがあります。
このような「軽すぎ・少なすぎ」による脱水トラブルを防ぐためには、ちょっとした工夫が効果的です。
一番簡単な対策は、バスタオルを1〜2枚追加して一緒に洗うことです。適度な重さと大きさのあるバスタオルが加わることで、槽内全体のバランスが保たれやすくなり、スムーズに脱水工程へ移行できるようになります。
また、靴下などの小物ばかりを洗うときは、洗濯ネットを複数使って小分けにすると、重さが分散されて偏りを防ぐ効果が期待できます。
軽いものだから大丈夫だろうと思いがちですが、実は逆。洗濯機にとっては、ある程度の重さがあった方がバランスを取りやすいんですね。もし軽い衣類の洗濯で脱水に困ったら、ぜひこの「バスタオル追加作戦」を試してみてください。
それでも脱水できない!故障のサインと買い替えの目安
- メーカー別のエラー表示と特徴(パナソニック・東芝・日立・シャープ)
- ガタガタ異音がする!これは故障の前兆?
- 洗濯機の寿命は何年?買い替えを考えるべきサイン
- 修理と買い替え、どちらがお得?費用の目安と比較
- もうイライラしない!洗濯機を長持ちさせる使い方
メーカー別のエラー表示と特徴(パナソニック・東芝・日立・シャープ)

ご自身でできる対処法を試しても脱水がうまくいかない場合、エラー表示が出ていませんか?エラーコードは、洗濯機が「どこに問題があるか」を教えてくれる重要なサインです。ここでは、主要メーカーごとの代表的なエラーと、その特徴について解説します。
【パナソニック】 U11、U13エラー パナソニックの洗濯機でよく表示されるのが「U11」や「U13」です。「U11」は排水異常を示し、排水ホースやフィルターの詰まりが主な原因です。一方、「U13」は脱水時のアンバランス(片寄り)を意味します。パナソニックの洗濯機は、片寄りに対して非常に厳格な制御がされており、異常を検知するとすぐに補正運転に入るため、洗濯時間が長くなる傾向があります。
【東芝】 E21、C1エラーなど 東芝の洗濯機では、バランス異常や排水異常を知らせるエラーが出ることがあります。特徴的なのは、片寄りを補正するために残り時間の表示が途中で変わったり、増えたりすることです。これは故障ではなく、衣類の偏りを直すために自動で時間を補正している正常な動作です。脱水中に水が入るのも、この補正運転の一環です。
【日立】 C04エラー 日立の洗濯機で脱水時に表示される代表的なエラーが「C04」です。これは、洗濯物の片寄りを検知したサインです。補正運転を行っても片寄りが改善されない場合に表示され、洗濯物や本体を守るために運転を一時停止します。この表示が出たら、一度洗濯物を取り出し、均等に並べ直す必要があります。ドラム式の一部機種には、片寄りによる中断を少なくする「スムーズモード」が搭載されています。
【シャープ】 C2、E4エラーなど シャープの洗濯機では「C2」などがバランス異常を知らせるサインです。シャープの洗濯機は振動センサーの感度が高めで、片寄りだけでなく本体の傾きも検知しやすい特徴があります。また、排水ホースの設置方法も重要で、ホースの出口が10cm以上持ち上がっていると排水不良を起こしやすいため、設置状況の確認もポイントになります。
メーカーによって制御の仕組みやエラー表示は異なりますが、根本的な原因は「洗濯物の片寄り」や「排水不良」であることがほとんどです。エラーが出た際は、まず取扱説明書でコードの意味を確認し、基本的な対処法を試してみてくださいね。
ガタガタ異音がする!これは故障の前兆?

脱水時に「ガタガタ」「ドンドン」といった、いつもと違う大きな音が聞こえたら、不安になりますよね。この異音は、洗濯機からのSOSサインかもしれません。
最も一般的な原因は、やはり「洗濯物の片寄り」です。洗濯槽が偏ったまま高速回転すると、大きな振動(アンバランス)が生じ、本体が揺れて大きな音が発生します。この場合は、衣類を均等に入れ直せば音は収まることがほとんどです。
しかし、洗濯物の入れ方に気をつけても異音が続く場合は、洗濯機本体に問題が起きている可能性があります。
例えば、「キュルキュル」という摩擦音は、内部のベルトが摩耗・劣化しているサインかもしれません。「ゴー」「ガー」といった一定間隔の低い音は、モーターや軸受け(ベアリング)部分に異常があるおそれがあります。これらの部品が劣化すると、洗濯槽の回転がスムーズでなくなり、異音や異常な振動を引き起こします。特に、長年使用している洗濯機では、揺れを吸収するダンパーという部品が劣化し、振動を抑えきれなくなっているケースも考えられます。
こうした部品の劣化や故障は、放置するとさらに深刻なダメージにつながる恐れがあるため、早めの対応が肝心です。
異音が聞こえたら、まずは一度、洗濯物を入れずに「槽洗浄コース」や「脱水のみ」で運転してみてください。それでも同じ音が鳴るようであれば、部品の故障の可能性が高いと判断できます。その場合は、無理に使い続けず、メーカーのサポートや修理業者に点検を依頼しましょう。
異音は、洗濯機が寿命に近づいていることを知らせる重要なサインの一つです。聞き慣れない音がしたら、軽く考えずに原因を探ることが、洗濯機を安全に長く使うための第一歩です。
洗濯機の寿命は何年?買い替えを考えるべきサイン

毎日使う洗濯機だからこそ、「いつまで使えるんだろう?」と寿命が気になる方も多いのではないでしょうか。
内閣府の消費動向調査によると、洗濯機の平均使用年数は約10.9年とされており、一般的に寿命の目安は約11年と考えられています。また、2009年4月以降に製造された製品には「設計上の標準使用期間」(おおむね7〜10年程度)が表示されており、これも一つの目安になります。
もちろん、使用頻度や設置環境によって寿命は変わってきますが、以下のようなサインが現れたら、買い替えを検討するタイミングかもしれません。
- 脱水・排水エラーが頻繁に起こる これまで解説してきたように、片寄りや詰まりを解消しても脱水がうまくいかない、すすぎに戻る現象が繰り返される場合は、センサーや内部基板が劣化している可能性があります。
- 異常な音が続く 「ガタガタ」「キュルキュル」といった異音が続く場合、モーターやベルト、軸受けといった主要部品が寿命を迎えているサインです。
- 操作パネルの反応が悪い・表示が薄い 電源ボタンを押しても反応が鈍かったり、表示パネルの文字が薄くなったりする場合、内部の制御基板や電子部品が劣化していると考えられます。
- 電源コードやプラグが熱い・変色している これは非常に危険なサインです。コード内部の断線や接触不良が考えられ、火災の原因にもなりかねません。直ちに使用を中止し、専門業者に相談してください。
- 洗濯物がきれいにならない・脱水が甘い 見た目には動いていても、汚れ落ちが悪くなったり、脱水後もびしょびしょだったりする場合、洗濯機本来の性能が低下している証拠です。
これらのサインが複数見られるようになったら、修理を繰り返すよりも、新しいモデルに買い替えた方が結果的にコストパフォーマンスが良くなることもあります。
修理と買い替え、どちらがお得?費用の目安と比較

洗濯機に不具合が生じたとき、修理して使い続けるか、思い切って買い替えるか、悩ましい問題ですよね。判断の基準となるのが、「使用年数」と「修理費用」です。
まず、重要なのが部品保有期間です。メーカーは、修理に必要な部品を製品の生産終了後、原則として6年間保管する義務があります(洗濯機の場合)。つまり、購入から6年以上経過していると、修理したくても部品がなく、対応してもらえない可能性があるのです。
次に、修理にかかる費用を見てみましょう。 シャープの修理料金の目安によると、脱水ができない・排水しないといった症状で、排水ポンプやセンサー、制御基板などの部品交換が必要な場合、約22,000円〜30,800円(税込)の費用がかかります。モーターや軸受けといった駆動部分の交換となると、27,500円~55,000円(税込)とさらに高額になることもあります。これに加えて、修理を依頼すると、たとえ修理しなかった場合でも出張診断料(5,500円〜)が発生します。
もし、お使いの洗濯機が購入から7〜8年以上経過しており、修理費用が3万円を超えるようなら、買い替えを前向きに検討するのがおすすめです。
なぜなら、一度修理しても、平均寿命である約11年に近づくにつれて、次々と別の箇所に不具合が出てくる可能性が高いからです。そのたびに修理費用を払うよりも、最新の省エネ・節水機能が搭載された新しい洗濯機に買い替えた方が、長期的に見て電気代や水道代の節約につながり、トータルでお得になるケースが多いのです。
もちろん、購入して間もない場合や、保証期間内であれば、無償で修理できる可能性が高いので、まずは保証書を確認してみましょう。
使用年数、故障の内容、そして修理にかかる費用を総合的に考えて、ご自身にとって最適な選択をしてくださいね。
もうイライラしない!洗濯機を長持ちさせる使い方

大切な洗濯機、できるだけ長く快適に使いたいですよね。日々のちょっとした心がけで、故障のリスクを減らし、寿命を延ばすことができます。脱水のイライラを防ぐことにもつながるので、ぜひ今日から実践してみてください。
- 洗濯物は詰め込みすぎない(7〜8割が目安) 規定量を超える洗濯物は、モーターに大きな負荷をかけ、故障の原因になります。また、片寄りを引き起こしやすくなるため、脱水エラーの直接的な原因にもなります。洗濯槽の7〜8割程度を目安に、余裕を持たせるのがコツです。
- 洗剤や柔軟剤は適量を守る 汚れをしっかり落としたいからと洗剤を多く入れるのは逆効果です。溶け残った洗剤がカビやヘドロの原因となり、排水口を詰まらせるなど、洗濯機の寿命を縮めることにつながります。必ず規定量を守りましょう。
- 月1回の槽洗浄を習慣に 目に見えない洗濯槽の裏側は、カビや汚れが溜まりやすい場所です。市販の洗濯槽クリーナーを使って、月に1度は「槽洗浄コース」でメンテナンスしましょう。排水詰まりや嫌な臭いを予防できます。
- 使用後はフタを開けて乾燥させる 洗濯が終わった後、フタを閉めっぱなしにしていませんか?内部に湿気がこもり、カビが繁殖する原因になります。使用後はしばらくフタを開けて、中を乾燥させるように心がけましょう。
- 洗濯後は水栓(蛇口)を閉める 意外と見落としがちですが、水栓を開けたままにすると、給水ホースやジョイント部分に常に水圧がかかり続け、水漏れや部品の劣化につながる可能性があります。洗濯が終わるたびに水栓を閉める習慣をつけるのが理想的です。
これらの小さな積み重ねが、結果的に洗濯機を10年以上長持ちさせる秘訣になります。日々のメンテナンスで、脱水トラブルともさよならしましょう。
総括:洗濯機が脱水できずすすぎに戻る原因を理解し、正しく対処しよう
この記事のまとめです。
- 洗濯機が脱水できずすすぎに戻る最も一般的な原因は洗濯物の片寄りである。
- 洗濯物の片寄りは、洗濯機の安全装置が作動し、補正運転のためにすすぎに戻る原因となる。
- 片寄りを直すには、一度運転を停止し、洗濯物を均等に入れ直すことが有効である。
- 排水口や排水ホース、糸くずフィルターの詰まりも脱水不良の主要な原因である。
- 排水経路は月に1回程度の定期的な掃除が推奨される。
- 洗濯機の設置が水平でない、またはガタつきがあると異常振動を引き起こしやすい。
- 洗濯ネットの詰め込みすぎや、防水性・厚手の衣類は片寄りの原因となる。
- 洗濯物が少なすぎたり軽すぎたりする場合も、バランスが取れず脱水できないことがある。
- その場合、バスタオルを1〜2枚追加すると改善されることがある。
- 各メーカー(パナソニック、東芝、日立、シャープ)でエラー表示や制御の特性が異なる。
- 脱水時の「ガタガタ」という異音は、片寄りまたは内部部品の劣化が原因の可能性がある。
- 洗濯機の平均寿命は約11年で、頻繁なエラーや異音は買い替えのサインである。
- 修理費用は高額になることがあり、使用年数が7~8年を超えている場合は買い替えも視野に入れるべきである。
- 洗濯機を長持ちさせるには、適量を守り、定期的な槽洗浄を行うことが重要である。
- 使用後はフタを開けて内部を乾燥させ、水栓を閉める習慣が推奨される。