洗濯機の下のお掃除、大変ですよね。キャスター付きの台があれば移動が楽になって便利そう!と、購入を検討していませんか? 実は、その選択が「洗濯機キャスターで後悔」という結果につながるケースも少なくありません。
実際にキャスターを使ってみたら、洗濯機の揺れがひどくなってしまったり、床に傷がついてしまったり、最悪の場合は洗濯機が故障する原因になることも。メーカーによってはキャスターの使用を禁止していることもあり、せっかく新品の洗濯機を買っても設置してくれない、なんて事態も起こり得ます。
この記事では、キャスター付き置き台で後悔しないためのポイントや、人気の「ふんばるマン」との違い、そしてそれぞれのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。あなたに合った最適な選択ができるよう、一緒に見ていきましょう。
- キャスター付き置き台で後悔する理由
- 「ふんばるマン」とキャスター台の徹底比較
- メーカーがキャスターを禁止する理由とリスク
- あなたに合った洗濯機かさ上げ台の選び方
洗濯機キャスターで後悔する前に知っておきたいこと
- キャスター付き置き台を使ってはいけないと言われる理由
- メーカーがキャスターを禁止し、設置を断ることも
- キャスターで事故?思わぬ危険性と破損のリスク
- キャスターで後悔した実体験と、その後どうしたか
キャスター付き置き台を使ってはいけないと言われる理由

「洗濯機の下を掃除したい」その一心でキャスター付きの台を選んだのに、どうして「やめたほうがいい」なんて言われるのでしょうか。理由はいくつかありますが、一番の問題は「安定性の低下」です。
洗濯機、特にドラム式は、ただでさえ重いもの。洗濯物と水が入ると、その重量は想像以上になります。一般的なドラム式洗濯機は本体だけで約80kg〜100kgですが、洗濯時には120kg〜150kgにも達することがあるんです。この重い洗濯機が脱水のために高速で回転すると、ものすごい振動と遠心力が発生します。
キャスター付きの台は、その構造上、どうしても重心が高くなってしまいます。さらに、車輪で支えているため床との接地面が少なく、洗濯機の激しい揺れを吸収しきれずに、かえって振動を増幅させてしまうことがあるんですね。
その結果、「ドッコンドッコン」という爆音が響き渡ったり、洗濯機が少しずつ移動してしまったり、といったトラブルにつながります。せっかく掃除をしやすくしたはずが、毎晩の洗濯がストレスになってしまっては本末転倒ですよね。
また、キャスターのロック機能も万能ではありません。微細な振動が続くことでストッパーの効きが甘くなる可能性も指摘されており、経年劣化も考慮する必要があります。便利なはずのキャスターが、実は洗濯機の性能を妨げ、騒音や故障のリスクを高める原因になってしまうことがあるのです。
メーカーがキャスターを禁止し、設置を断ることも
実は、洗濯機のキャスター付き置き台の使用を、メーカー自体が推奨していない、あるいは禁止しているケースが多いんです。例えばシャープは、公式サイトのQ&Aで「車輪のついた可動式の台や台車などは、運転中や地震などで台が動いて事故や怪我の恐れがあり、大変危険なため、洗濯機は設置できません」と明記し、メーカー保証の対象外になるとまで言っています。AQUAをはじめ、多くのメーカーが同様の注意喚起をしています。
なぜなら、メーカーは洗濯機が水平で安定した場所に設置されることを前提に設計しているからです。キャスター台に乗せることで不安定になり、内部の部品に余計な負荷がかかって故障の原因になる可能性があるんですね。
この方針は、新品の洗濯機を購入した際の設置業者にも影響します。引っ越しや買い替えのタイミングで、「このキャスター台の上には設置できません」と作業を断られてしまうケースが実際に増えているようです。
設置業者は、安全に設置する責任があります。キャスター台が原因で洗濯機が転倒したり、壁や床を傷つけたり、水漏れ事故が起きたり といったリスクを避けるため、設置を拒否するのは当然の判断とも言えます。せっかく新しい洗濯機と置き台を用意したのに、目の前で設置を断られてしまったら、本当に困ってしまいますよね。購入する前に、必ずお使いの洗濯機メーカーの取扱説明書を確認することが大切です。
キャスターで事故?思わぬ危険性と破損のリスク

キャスター付き置き台の危険性は、騒音や振動だけではありません。思わぬ事故や、大切な家電・家屋の破損につながるリスクも潜んでいます。
まず、キャスター台を使うことで洗濯機と床の間に隙間ができますが、この隙間に小さなお子さんが手を入れてしまう危険性があります。過去には、洗濯機の下部に幼児が指を挟んで大怪我をした痛ましい事故も報告されています。かさ上げによる隙間が、子どもの好奇心を刺激してしまう可能性があることを忘れてはいけません。
また、製品によっては強度が十分でないものも存在します。特にドラム式洗濯機のような重いものを乗せた場合、フレームが歪んだり、キャスター部分が折れてしまったりする事故が実際に起きています。キャスターが破損すれば、洗濯機が落下して本体が壊れるだけでなく、排水ホースが外れて水漏れを起こし、床材を傷めてしまう二次被害につながる可能性も。
賃貸住宅の場合、階下への水漏れは深刻なトラブルに発展しかねません。さらに、地震の際には、固定されていないキャスター付きの洗濯機が動いて転倒する危険性も高まります。
便利さの裏側には、こうした様々なリスクが隠れているのです。安全に使うためには、キャスターのストッパーを確実に固定し、定期的に設置状態を確認することが不可欠です。
キャスターで後悔した実体験と、その後どうしたか

「まさか、ここまでとは…」。これは、実際に洗濯機用の嵩上げキャスターを購入して「大失敗だった」と感じた方のリアルな声です。
その方は、新居への引っ越しを機に「洗濯機下の掃除ができるように」とキャスター台を選びました。しかし、使い始めてみると、夜中に洗濯機を回すたびに「ドッコンドッコン」という爆音と激しい揺れに悩まされることに。揺れはあまりにひどく、朝起きると洗濯機の位置が変わっているほどだったそうです。
洗濯機が動いてしまうため、両サイドに収納スペースを置くこともできず、デッドスペースが生まれてしまいました。さらに最悪なことに、揺れによって床と擦れたキャスターやストッパーが、新築の床に無残な傷をつけてしまったのです。爆音と振動は、床だけでなく洗濯機本体へのダメージも心配になるレベルだったと言います。
我慢の限界を迎え、その方はキャスターを処分。代わりに「ふんばるゾウ」という固定式の嵩上げ足(かさあげあし)を購入しました。すると、それまでの悩みが嘘のように解決したのです。
洗濯機は**「スイッチを入れ忘れた?」と思うほど静かになり、もちろん床に傷がつくこともなくなりました。そして、あれだけ大暴れしていた洗濯機が微動だにしなくなった**おかげで、諦めていた両サイドのデッドスペースを隙間収納などで有効活用できるようになったそうです。
「最初からこれにしとけばよかった」という言葉は、キャスター選びで後悔したくない私たちにとって、非常に重みのある教訓と言えるでしょう。
「ふんばるマン」とキャスター、あなたに合うのはどっち?
- 徹底比較!ふんばるマン vs キャスター台
- ふんばるマンがおすすめなのはこんな人
- キャスター台がおすすめなのはこんな人
- 買ってはいけないキャスター台の特徴とは?
- ニトリでは買える?どこで探せばいい?
徹底比較!ふんばるマン vs キャスター台
洗濯機をかさ上げするアイテムとして人気の「ふんばるマン」と「キャスター台」。どちらも便利なアイテムですが、それぞれに特徴があり、メリット・デメリットも異なります。あなたのライフスタイルに合うのはどちらなのか、じっくり比較してみましょう。
【移動のしやすさ】 これはもう、キャスター台の圧勝です。車輪が付いているので、女性一人でも重い洗濯機を楽に動かせます。こまめに洗濯機下を掃除したい方には、この上ないメリットでしょう。一方、ふんばるマンは固定式なので、一度設置すると動かすのは大変です。
【静音性・安定性】 ここではふんばるマンに軍配が上がります。ふんばるマンは、4つの点で洗濯機をがっちり支えるシンプルな構造。独自の柱状構造が縦方向の振動を効果的に吸収し、騒音を軽減してくれます。口コミでも「深夜の洗濯が気にならなくなった」という声が多く見られます。 一方、キャスター台は移動できる分、構造が複雑で、どうしても安定性では劣ります。ストッパーはありますが、経年劣化で効きが甘くなる可能性も指摘されています。
【耐荷重】 一般的に、キャスター台の方が耐荷重は大きい傾向にあります。ふんばるマンが150kg〜300kg程度の製品が多いのに対し、キャスター台は500kgまで対応するものも珍しくありません。重量のあるドラム式洗濯機をお使いの場合は、キャスター台の方が安心感があるかもしれません。
【コストとメンテナンス】 ふんばるマンは比較的安価で、シンプルな構造のため故障のリスクが低いのが魅力です。一方、キャスター台は高価なものが多く、キャスターやストッパーといった可動部分が多いため、長く使っていると不具合が出る可能性があります。
あなたの重視するポイントは「掃除のしやすさ」ですか?それとも「静かさと安定性」ですか?それぞれの長所と短所を理解して選ぶことが、後悔しないための鍵となります。
ふんばるマンがおすすめなのはこんな人

比較してみて、「私にはふんばるマンの方が合っているかも」と感じた方もいるのではないでしょうか。ここでは、ふんばるマンのような固定式のかさ上げ台が特におすすめな方の特徴をまとめました。
1. マンションやアパートなど集合住宅にお住まいの方 集合住宅で最も気になるのが、洗濯時の振動や騒音ですよね。ふんばるマンは独自の柱状構造で振動をしっかり吸収してくれるため、上下階への音の伝わりを軽減できます。実際に「上の階から苦情が来なくなった」という口コミも多く、振動対策を最優先に考える方には最適です。
2. 防水パン(洗濯機パン)を使用している方 ふんばるマンは、防水パンの四隅にぴったり収まるように設計されている製品が多いのが特徴です。見た目がスッキリするだけでなく、隙間ができにくいのでホコリもたまりにくく、清潔に保てます。
3. コストを抑えたい方、シンプルな構造を好む方 ふんばるマンはキャスター台に比べて手頃な価格で手に入ります。また、構造が非常にシンプルなので、設置が簡単で故障の心配もほとんどありません。余計な機能は不要で、とにかく安定性を重視したいという方にはぴったりです。
頻繁に洗濯機を動かす予定がなく、毎日の洗濯を静かに、そして安定して行いたいという方には、ふんばるマンのような固定式のかさ上げ台が、満足度の高い選択となるでしょう。
キャスター台がおすすめなのはこんな人
一方で、「やっぱり掃除のしやすさは譲れない!」という方もいらっしゃるでしょう。キャスター台のメリットを最大限に活かせるのは、次のような方々です。
1. 戸建てにお住まいの方 集合住宅に比べて、振動や騒音をそれほど気にしなくても良い戸建て住宅なら、キャスター台のデメリットは感じにくいかもしれません。周囲への音を気にせず、掃除のしやすさというメリットを享受できます。
2. こまめに掃除をして、常に清潔を保ちたい方 洗濯機の下や裏は、ホコリや髪の毛が溜まりやすい場所。キャスター台があれば、思い立った時にサッと洗濯機を動かして掃除できます。排水ホース周りの点検や、万が一物を落としてしまった時にもすぐに対応できるのは大きな魅力です。掃除好きな方にとっては、これ以上ない便利なアイテムと言えるでしょう。
3. ドラム式など重い洗濯機をお使いの方や、引っ越しの可能性がある方 耐荷重の大きい製品が多いキャスター台は、重量のあるドラム式洗濯機でも安心して乗せられます。また、スライド式で幅を調整できるタイプなら、将来洗濯機を買い替えても使い続けられますし、引っ越しの際も洗濯機の移動が楽になります。
ただし、キャスター台を選ぶ際は、床材との相性も重要です。フローリングやクッションフロアの場合は、床を傷つけないように保護パッドなどが必要になることもあります。メリットだけでなく、メンテナンスの手間も理解した上で選ぶことが大切ですね。
買ってはいけないキャスター台の特徴とは?
「キャスター台を使いたいけれど、失敗はしたくない…」。そう思うのは当然です。安全で快適に使うために、購入を避けるべきキャスター台の特徴を知っておきましょう。
1. 耐荷重が低いもの 洗濯機本体の重さに加え、水と洗濯物の重さを考慮する必要があります。特にドラム式洗濯機は非常に重くなるため、耐荷重が洗濯機の総重量に対してギリギリの製品は危険です。余裕を持った耐荷重(500kg対応など)の製品を選びましょう。耐荷重不足は、台の破損や洗濯機の転倒につながる可能性があります。
2. ストッパー機能が不十分なもの 洗濯中の振動で洗濯機が動いてしまうのを防ぐため、強力なロック機能は必須です。できれば4輪すべてにロックが付いているものが望ましいでしょう。ストッパーの固定力が弱いと、脱水時などに勝手に動いてしまい、壁にぶつかったりホースが抜けたりする危険があります。
3. ジャッキ機能がない、または貧弱なもの 床は完全に水平とは限りません。わずかな傾きでも、洗濯機の振動を増幅させる原因になります。**高さを微調整して水平を保つための「ジャッキ機能」**が付いている製品を選びましょう。8本のジャッキでしっかり固定できるタイプなど、安定性を高める工夫がされているものがおすすめです。
4. サイズ調整ができないもの 洗濯機のサイズはメーカーや機種によって様々です。設置する洗濯機の脚の位置にぴったり合わないと、ガタつきやズレの原因になります。幅や奥行きを調整できる伸縮式のタイプを選ぶと、洗濯機にしっかりフィットさせることができ、安定感が増します。
これらのポイントをクリアした製品を選ぶことが、後悔しないための第一歩です。価格の安さだけで選ばず、安全性と実用性をしっかりと確認してくださいね。
ニトリでは買える?どこで探せばいい?
いざ洗濯機のかさ上げ台を探そうと思った時、身近なニトリに売っているか気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、2024年1月時点の情報では、ニトリで「キャスター付き」の洗濯機置き台は販売されていないようです。ただし、キャスターが付いていない固定式の「洗濯機用かさ上げ台」は取り扱いがあります。これは、洗濯機の四隅に設置して高さを出すタイプで、「ふんばるマン」と同様の製品ですね。
では、キャスター付きの台はどこで探せば良いのでしょうか。 一般的には、家電量販店やホームセンター、そしてAmazonや楽天市場といったオンラインショップで多くの種類が販売されています。
オンラインショップは品揃えが豊富で、様々なメーカーの製品を比較検討できるのがメリットです。耐荷重やサイズ、ジャッキ機能の有無といったスペックを確認できるだけでなく、実際に使用した人の口コミを参考にできるのも大きな利点です。
また、パナソニックや日立、東芝といった洗濯機メーカーが、自社製品に合わせた純正のかさ上げ台を販売している場合もあります。メーカー純正品は、その洗濯機に最適化されているため安心感が高いですが、キャスター付きのタイプは少ないかもしれません。汎用品を選ぶ際は、お使いの洗濯機に適合するかどうかをしっかり確認することが大切です。
ニトリにこだわらず、幅広い選択肢の中から、ご自身の洗濯機や設置環境に最適な一台を見つけてくださいね。
総括:洗濯機キャスターで後悔しないために、目的とリスクを理解した選択を
この記事のまとめです。
- キャスターは洗濯機の移動に便利だが、振動が増幅しやすい
- ふんばるマンは振動を抑えるのに適した防振アイテムである
- キャスターの使用はメーカー保証の対象外になることがある
- シャープなど一部のメーカーはキャスターの使用を禁止している
- 設置業者が安全性の問題からキャスター台への設置を拒否する場合がある
- 2024年1月時点でニトリにキャスター付き洗濯機台の販売はない
- キャスターが原因で洗濯機が動き、事故や破損につながるリスクがある
- かさ上げ台は掃除がしやすくなるメリットがある
- ドラム式洗濯機は水を含めると150kg近くになることがある
- キャスター台による振動は騒音や故障の原因になり得る
- 防水パンがない場合、水漏れやホコリ蓄積のリスクが高まる
- 純正のかさ上げ台を販売している洗濯機メーカーもある
- キャスター台を選ぶ際は耐荷重やストッパー、ジャッキ機能の確認が不可欠である
- 安定性を重視するならキャスターよりもふんばるマンのような固定式が有効である
- キャスター台はこまめに掃除をしたい戸建て在住者におすすめである