洗濯機の槽洗浄に使うなら、選ぶのは「洗たく槽カビキラー」です。液体の塩素系と顆粒のPROは縦型・ドラム式に対応していますが、非塩素系はドラム式に使えません。同じカビキラーブランドでも、製品によって使える洗濯機や水温が違います。
まずは手元の製品名と、洗濯機の種類・洗濯容量を照らし合わせましょう。この記事では3種類の使い分けを先に示し、続いて投入場所や運転コース、洗浄後に汚れが残った場合の対処まで説明します。機種によって使用方法が異なるため、実際の操作は洗濯機の取扱説明書と製品表示に沿って進めてください。
- スプレータイプと洗たく槽用の使い分け
- ドラム式への対応と容量別の使用量
- 投入場所・運転コース・水温の製品別条件
- 洗浄後に汚れが残る場合の対処と掃除頻度
洗濯機に使うカビキラーはどれ?種類と容量で選ぶ
普通のスプレーと洗たく槽用は、同じ使い方ではありません

普段のカビ取りに使うスプレータイプの「カビキラー」と、洗濯機に入れて運転する「洗たく槽カビキラー」は区別してください。スプレータイプの公式手順は、カビ汚れに直接スプレーし、数分後に水で十分に洗い流すというもの。洗たく槽用のように全量を槽へ入れて運転する手順ではありません。
洗濯槽を洗いたいときは、用途に「洗濯槽の洗浄」と明記された専用品を選びます。「カビキラーという名前だから同じように使える」と考えて、スプレータイプを槽洗浄用の代わりに投入する使い方は避けましょう。ここで紹介する使用量やつけおき時間も、洗たく槽用の各製品についての案内です。
また、槽全体を洗う方法と、洗濯機のふちやドラム式のパッキン周辺を手入れする方法も別です。ジョンソンは、こうした周辺のホコリ汚れには日頃の乾拭きを案内しています。ただし、これは黒カビの除去方法を示した説明ではありません。
パッキンの黒ずみにスプレーを使えるかは、槽洗浄への対応とは切り離して、お使いの洗濯機の手入れ方法を確かめてください。
塩素系・非塩素系・PROの違いを比較
| 製品 | 洗濯機への対応 | 汚れの落とし方・選ぶ目安 | 基本の運転コース |
|---|---|---|---|
| 洗たく槽カビキラー(塩素系) | 縦型・ドラム式 | 液体タイプ。洗濯槽カビを細かく分解して落とす | 標準・槽洗浄 |
| ガッツリ剥がす 洗たく槽カビキラー(非塩素系) | 縦型。ドラム式は不可 | 酸素の働きで汚れを剥がす。塩素系のニオイが苦手な方の候補 | 標準・槽洗浄 |
| 洗たく槽カビキラーPRO(塩素系) | 縦型・ドラム式 | 顆粒タイプ。従来の塩素系製品より強い洗浄力を求める場合の候補 | 標準・槽洗浄・お急ぎ |
液体の塩素系と非塩素系について、メーカーFAQは、使用方法どおりに使えば洗浄効果に違いはないと説明しています。違うのは主に汚れを落とす仕組みと塩素系のニオイ。非塩素系で剥がれた汚れが目に見えるからといって、液体の塩素系より強く洗えるという意味ではありません。
非塩素系の汚れ剥がし効果は、汚れの程度によっても異なります。
PROは、この2製品とは分けて比較したい製品です。メーカーは、液体の塩素系よりも強い洗浄力を持つと説明しています。また、90gの顆粒なので、550gの液体タイプに比べて軽量で、投入時の液はねの心配が少ないことも特徴です。選ぶ際は、洗浄力に加えて扱いやすさや使えるコースも見ておきましょう。


ジョンソン株式会社 洗たく槽カビキラー(塩素系) を探す


ジョンソン株式会社 洗たく槽カビキラーPRO (塩素系) を探す
ドラム式には塩素系の液体かPROを選ぶ


ドラム式で使えるのは、液体の「洗たく槽カビキラー(塩素系)」と「洗たく槽カビキラーPRO(塩素系)」です。「ガッツリ剥がす 洗たく槽カビキラー(非塩素系)」は使わないでください。
非塩素系の公式FAQでは、多量の泡を検知すると、泡を消すために排水したり自動停止したりするドラム式があるようだと説明しています。
この注意を「粉状の製品はすべてドラム式に使えない」と広げないことも大切です。PROは顆粒タイプですが、製品ページでドラム式への対応が明記されています。形状だけで判断せず、購入する製品そのものの対応表示で選びます。
槽の材質については、3製品ともステンレス槽・プラスチック槽に対応し、穴のないタイプの洗濯槽にも使えます。ただし、非塩素系のドラム式不可という条件は変わりません。「ステンレス槽対応」と「ドラム式対応」は別の確認項目です。
使用量は洗濯容量で確認し、小さい洗濯機でも減らさない
| 製品 | 1回の使用量 | 容量が大きい場合 |
|---|---|---|
| 液体の塩素系・550g | 9kgサイズまで:550g全量 | 9kgより大きい場合:2本 |
| 非塩素系・250g | 9kgサイズまで:1袋全量 | 9kgより大きい場合:2袋 |
| PRO・90g | 12kgサイズまで:1袋全量 | 12kgを超える場合の使用量は、この案内から判断しない |
小型の洗濯機だから半分に分けて使う、という調整はしません。各製品のFAQは、対応容量の範囲内では洗濯容量にかかわらず全量を使うよう案内しています。洗濯容量が半分になっても水量まで半分になるわけではなく、使用量を減らして濃度が薄くなると十分な効果を得られないためです。
たとえば洗濯容量10kgの機種なら、液体の塩素系は公式FAQの「9kgより大きい場合」に当たり2本、PROは「12kgまで」に当たり1袋です。同じ洗濯機でも製品によって必要量が違います。購入前に容量表示まで見て、1回分をそろえておきましょう。
なお、表の液体タイプは550g製品についての説明で、業務用5kg容器を全量入れるという意味ではありません。
カビキラーで洗濯機を洗う手順と使用後の対処
投入場所は洗濯槽へ直接。基本は1サイクル運転
液体の塩素系は、洗剤投入口ではなく洗濯槽に直接入れます。投入口から入れると液が残り、次回の洗濯時に原液が槽内へ落ちて衣類を漂白する可能性があるためです。PROも同様に、洗剤投入口からは入れず、槽へ直接投入するよう指定されています。
- 洗濯機の電源を入れます。
- 液体の塩素系を、容量に応じた規定量だけ洗濯槽へ直接入れます。
- 縦型の基本手順では、高水位まで給水します。
- 標準コースの「洗たく→すすぎ→脱水」を1サイクル運転します。
- 終了後に槽内を見て、内側に汚れが付いている場合は、さらにすすぎます。
ドラム式で液体の塩素系を使う場合も、電源を入れてからドラム内へ直接投入します。公式FAQでは標準コースを1サイクル運転する方法を示しつつ、槽洗浄コースがあれば、そちらの方が槽全体をきれいにできると案内しています。縦型の高水位という手順をそのまま当てはめず、機種の説明書に沿って操作しましょう。
液体の塩素系を入れる前に給水してしまっても、それだけで効果がなくなるわけではありません。先に製品を入れるのは、液が跳ねて目に入ったり、服が脱色したりするのを避けるため。すでに水がある場合は、公式FAQの案内どおり、低い位置から静かに注ぎます。
つけおきは必須ではなく、初回やひどい汚れでは約3時間


3製品とも、通常の使用でつけおきは必須ではありません。ただし、初めて使う場合や汚れがひどい場合は、約3時間つけおくとより効果的とされています。液体の塩素系と非塩素系は製品を入れて給水した後、PROは製品を入れて溶かした後が目安です。
液体の塩素系については、つけおき時間が長い槽洗浄コースを使っても洗濯機に悪影響はないとメーカーFAQが回答しています。約3時間という案内だけを見て、機種に備わる槽洗浄コースを途中で切り上げる必要はありません。
一方、この回答は槽洗浄コースについてのもので、自己判断で何日も放置する方法まで認めたものではありません。
短時間で済ませたい場合、PROにはお急ぎコースという選択肢があります。ただし、製品ページでは標準コースや槽洗浄コースの方が洗浄効果は高くなると説明しています。時間の短さを優先するか、洗浄効果を優先するかで選びましょう。
水温と混用の注意は製品別に確認する
| 製品 | 水温の案内 | 風呂の残り湯の注意 |
|---|---|---|
| 液体の塩素系 | 水とお湯で効果はほとんど変わらない。熱湯は不可 | 入浴剤を使った残り湯は不可 |
| 非塩素系 | ぬるま湯の方が活性化するが、水でも十分な効果。熱湯は不可 | 入浴剤を使った残り湯は不可 |
| PRO | 必ず常温の水。お湯・熱湯など加温した水は不可 | 風呂の残り湯は不可 |
特に間違えやすいのはPROの水温です。非塩素系の「ぬるま湯でも使える」という案内を、PROに流用してはいけません。PROは常温の水に限定されています。液体の塩素系も、水で使う場合とお湯で使う場合の効果はほとんど変わらないため、効果を上げようと熱い湯を足す必要はありません。
塩素系製品に別の洗剤などを混ぜないことも重要です。液体の塩素系は、酸性タイプの製品や食酢、アルコール、アンモニアなどとの混合で有害なガスが発生すると警告されています。PROは酸性タイプだけでなく、アルカリ性タイプの製品との混合にも警告があります。「同じアルカリ性なら混ぜてもよい」とは判断できません。
PROのFAQは、必ず単独で使い、使用の前後は洗濯機のすすぎが完了していて、ほかの洗剤が混ざらない状態にするよう求めています。通常の洗濯ですすぎを終えた後に使うことと、洗剤が入った水へ直接追加することは別です。汚れが落ちないときも、洗剤を混ぜて強くしようとしないでください。
万一、塩素系製品をほかの薬剤と混ぜてしまった場合は、できるだけ早くその場を離れ、刺激臭を感じなくなるまで立ち入らないでください。
汚れ・白い粉が残るときの対処と、次回の洗濯・掃除の目安


液体の塩素系を使った後、槽の内側に汚れが付いているなら、まず追加ですすぎます。それでも汚れが出続ける場合は、元の汚れが多く、1回では取り切れていないことが考えられます。メーカーは同じ製品で再度洗浄するよう案内し、続けて使用しても洗濯機に影響はないと説明しています。
非塩素系は、洗浄終了後に汚れが残っていれば、さらに標準コースを1〜2サイクル運転してすすぐ案内です。PROも槽内に汚れが付いていれば追加ですすぎます。なお、PROは汚れを溶かして流す製品ですが、メーカーのお掃除解説には、大きい汚れが浮き出た場合はすくい取るという条件もあります。
どの状態でも後片づけが不要、というわけではありません。
白い粉のようなものが残った場合、液体の塩素系と非塩素系のFAQでは、洗濯槽の裏側に付着していた洗濯洗剤中の溶けない成分が剥がれ、残ったものと思われると説明しています。見た目だけでクリーナーの溶け残りと決めつけないことが大切です。
次の洗濯でも出るなら、まだ取り切れていない可能性があり、再洗浄の対象になります。PROの顆粒の溶け残りについては、前の節で示したすすぎ・脱水の案内に従います。
液体の塩素系を使った後、子どもの衣類をすぐに洗ってよいかという疑問には、公式FAQが、使用法どおりなら洗浄剤の残留を心配する必要はないと回答しています。洗浄剤入りの水を排水し、新しい水で2回すすぐことを前提にした説明です。
すすぎを省略してよいという意味ではありません。また、薬剤の残留と、取り切れていない汚れが出ることは分けて考えましょう。
汚れを落とした後は、液体の塩素系・非塩素系ともに、メーカーが勧める1〜2か月ごとの使用を目安にします。次の掃除日をカレンダーに記録しておくと、定期的な手入れにつなげられます。
使い方に迷ったときは、液体の塩素系の公式FAQ、非塩素系の公式FAQ、PROの公式FAQを、手元の製品名と照らし合わせてください。
カビキラーを洗濯機に使うときのまとめ
この記事のまとめです。
- 洗濯槽の洗浄には、用途が明記された洗たく槽用を選ぶ
- ドラム式には液体の塩素系かPROを使い、非塩素系は使わない
- 液体の塩素系と非塩素系は9kgまで全量、9kgより大きい場合はそれぞれ2本・2袋
- PROは12kgまで1袋全量。小型の洗濯機でも使用量を減らさない
- 液体の塩素系とPROは洗剤投入口に入れず、洗濯槽へ直接投入する
- つけおきは必須ではないが、初回や汚れがひどい場合は約3時間が目安
- PROはお急ぎコースにも対応するが、標準・槽洗浄コースの方が洗浄効果は高い
- PROは常温の水だけを使う。ほかの製品の水温条件を流用しない
- 塩素系製品をほかの洗剤などと混ぜない。PROはアルカリ性製品との混合にも注意
- 洗浄後は汚れに応じて追加ですすぎ、出続ける場合は製品の案内に沿って再洗浄する
- 液体の塩素系は使用法どおりにすすげば残留の心配は不要。液体の塩素系・非塩素系の掃除頻度は1〜2か月が目安










